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顧みられない熱帯病の制圧に向けて──「長崎アウトカム・ステートメント」

2023年07月05日
2023年7月4日に発表された、「顧みられない熱帯病(以下、NTDs)」制圧に関する声明「長崎アウトカム・ステートメント(PDF、外部リンク)」に国境なき医師団(MSF)のアクセス・キャンペーンも署名した。
 
世界で16億人以上の人びとが罹患するNTDsの課題に取り組むため、5月に開催された「G7長崎保健大臣会合」にあわせた国際シンポジウム『顧みられない熱帯病に対する研究開発とアクセス&デリバリーの加速化に向けて』にて、MSFを含むグローバルヘルスのアクターが集まり、NTDs対応の課題や資金調達メカニズムの必要性などを議論。当会合の主催でもある公益社団法人 グローバルヘルス技術振興基金(以下、GHIT Fund)、国立大学法人長崎大学、Uniting to Combat NTDsの主導のもと本ステートメントが作成され、約20の団体と個人が署名した。
 
MSFからは特にNTDsの中でも資金の足りていない疾患と新しくNTDsに追加される疾患(ヘビ咬傷や水がんなど)への資金拠出や、診断薬へのアクセス強化を中心に提案した。MSFは2022年6月にルワンダで開かれたキガリ・サミットにおいても、NTDsの終息に向け、資金や政治的意思の動員を目指すキガリ宣言に署名している。
 
NTDsはコロナ禍によって資金援助が縮小し、大きな打撃を受けていたが、今回のG7サミットにおいて日本政府はGHIT Fundに5年間で2億米ドルの拠出を宣言。MSFは活動地で多くのNTDs患者を治療する医療団体として、NTDs撲滅のためにより効果的な医薬品・診断薬・ワクチンの開発や供給、そのための資金援助を呼びかけている。
 
「長崎アウトカム・ステートメント」の詳細はこちら(外部リンク)
 
キガリ宣言についてはこちら

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