パキスタン

活動の概要
パキスタンでは、孤立したへき地や都市部のスラム、紛争地を中心に医療を受けづらい状況が続いている。特に女性と子どもをめぐる医療事情は深刻な状態にあり、経済事情などの理由でへき地に住む女性が、妊娠中や分娩時に予防可能な合併症で命を落とすケースが後を絶たない。
2020年、新型コロナウイルス感染症の流行を受けて、国境なき医師団(MSF)は国の対応を支援。ロワー・ディール郡、ペシャワール市、バロチスタン州など各地の病院で感染予防・制御策を導入し、コロナ患者用の隔離病棟の設置などを行ったほか、医薬品や個人用防護具を寄贈した。
モンスーン期に洪水が発生した際には移動診療を設置し、1カ月で4000人以上を治療。約2500世帯に救援物資を配布し、主な水源を復旧させた。シンド州とハイバル・パフトゥンハー州の医療施設では、デング熱の発生が報告されたため、保健当局と協力して感染予防と媒介虫駆除のメッセージを発信し、蚊帳を寄贈した。
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新型コロナウイルス流行の影響で、スタッフ、薬剤、個人防護具の不足などの課題があるなか、バロチスタン州とハイバル・パフトゥンハー州では、小児・新生児医療をはじめとした必須医療を継続。バロチスタン州では重度栄養失調の治療プログラムも運営している。また、カラチのマチャル・コロニーではC型肝炎のスクリーニング、診断、治療、カウンセリングに加えて、健康教育活動も展開した。
ハイバル・パフトゥンハー州では、パキスタンで風土病とされている皮膚リーシュマニア症診断・治療センターを新設した。またティムルガラでは、2008年から100万件以上の救急診療を行ってきたプロジェクトを、保健省に移譲した。
MSFは、陣痛促進剤の安全な使用に関するアドボカシー活動や啓発活動も継続。多くの薬局で処方箋なしに手に入り、医療施設外で投与されることが多いため、安全な医療行為を促進するために働きかけを行っている。
MSFは1986年にパキスタンで初めて活動。2020年にはスタッフ1508人が活動し、1580万ユーロ(約19億2600万円)を支出した。
(2020年報告)
活動の実績
(2020年実績)
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