イラン

活動の概要
国境なき医師団(MSF)は2012年からイランにおいて、薬物使用者、アフガニスタンからの難民、ホームレスなど、医療から排除されがちな弱者に医療援助を提供している。
イランは公式に95万人のアフガン難民と2万8千人のイラク難民を受け入れている。アフガン人は難民以外にも、パスポート保有者と非正規在留者を合わせて約250万人が居住する(国連難民高等弁務官事務所)。
こうした移民・難民や、ホームレス、ゴルバティ族、薬物使用者(公式推計値は人口の3.5%にあたる280万人)など、社会的に疎外された人びとは、誰もがどこでも保健医療を受けられる「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ」の実践を政府が公約していても、医療の助けをなかなか得られていない。
2020年にMSFは、感染症のリスクが高い困窮者に、首都テヘラン南部の保健医療施設と移動診療を通じた包括的なケアを継続的に提供。診療、感染症(HIV、結核、B型肝炎)検査、梅毒などの性感染症の治療、専門医の紹介、産前・産後ケア、家族計画などを行った。また、イランの薬物使用者の間で特に感染の多いC型肝炎の検査・治療や、心のケアの活動も行っている。
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イラン第2の都市マシュハドでも、移動診療により難民やその受入先地域の住民、女性保護施設の滞在者に援助を提供。また、市内のアフガン人の80%が住むゴルシャール地区の診療所でも活動している。2020年は、これらの活動を寛解期の薬物使用者の施設11カ所に拡大した。
2020年のイランは新型コロナウイルス感染症大流行の影響が深刻だった。MSFは第一波を受け、イスファハン州で地元病院への支援として50床の野外治療ユニットの設置を始めたものの、機材と人員の到着直後に承認が取り消し。国内では他に設置できる場所がなかったため、機材はアフガニスタン・ヘラート州のプロジェクトに譲渡された。
MSFは1990年にイランで初めて活動。2020年はスタッフ93人が活動し、240万ユーロ(約2億9256万円)を支出した。
(2020年報告)
活動の実績
(2020年実績)
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