コンゴ民主共和国

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コンゴ民主共和国はどんな国

面積
234.5万平方キロメートル
人口
9901万人
首都
キンシャサ
公用語
フランス語(公用語)、スワヒリ語、リンガラ語、チルバ語、キコンゴ語など
宗教
キリスト教(80%)、イスラム教(10%)、その他伝統宗教(10%)
一人当たりGDP
649ドル
経済概況
コバルト(生産量世界第1位)、タンタル(同1位)をはじめ、銅、ダイヤモンド及びスズなどの鉱物資源に恵まれています。また、広大な森林と豊かな水資源から、農業、エネルギー産業の潜在力も高い国です。しかし、鉄道・道路の未整備や半内陸国という地理上の特質から、国際市場へのアクセスが難しいという問題も抱えています。

コンゴ民主共和国で人びとの安全は

コンゴ民主共和国(旧ザイール、以下「コンゴ」)東部では、歴史的な部族対立、天然資源を巡る武装勢力の対立、周辺国の介入などにより、1990年代初めより不安定な情勢が継続してきました。東部を中心に国連PKOが展開していますが、豊富な鉱物資源を目当てに武装勢力が乱立し、住民を襲撃する事件が頻発。治安の改善が引き続き課題となっています(外務省 新規ウィンドウで開く)。

戦闘の影響を逃れた人びとが暮らす国内避難民キャンプ<br> © Michel Lunanga/MSF
戦闘の影響を逃れた人びとが暮らす国内避難民キャンプ
© Michel Lunanga/MSF

コンゴ民主共和国の人道状況は

コンゴの人道状況は悪化の一途をたどっています。反政府武装勢力「3月23日運動(M23)」を含む複数の武装勢力とコンゴ軍との戦闘が激化し、市民は再び暴力に巻き込まれています。2023年末までに東部の北キブ州、南キブ州、イトゥリ州全体で560万人の人びとが避難を余儀なくされました。また、病気の流行、洪水や地滑りといった自然災害など、国内各地で数多くの緊急事態が起きています。

同国では人口の4分の1に当たる2540万人以上が支援を必要としており(2024年、国連人道問題調整事務所)、2023年末の時点で、960万人以上が避難生活を強いられています。これは世界最大規模であり、スーダンに次ぐ避難民危機とされています(2023年、国連人道問題調整事務所)。
北キブ州にあるブレンゴ国内避難民キャンプの様子<br> © Michel Lunanga/MSF
北キブ州にあるブレンゴ国内避難民キャンプの様子
© Michel Lunanga/MSF

コンゴ民主共和国での国境なき医師団(MSF)の活動は

アフリカ大陸で第2位の面積をもつコンゴ。長く続く武力抗争や自然災害の影響に加え、医療体制はぜい弱であり、エボラウイルス病コレラはしかの流行、性暴力の横行など多くの課題に直面しています。

MSFは増大する医療・人道ニーズに対応するため、活動を強化しています。基礎医療、産科医療、小児医療の提供をはじめ、コレラや栄養失調の対応、はしかの予防接種と治療、性暴力の被害者ケア、移動診療など、活動内容は多岐にわたります。

 
丘の上からキブ湖を眺めるMSFのスタッフと子ども<br> © Igor Barbero/MSF
丘の上からキブ湖を眺めるMSFのスタッフと子ども
© Igor Barbero/MSF
エムポックスの啓発活動に取り組むMSFスタッフ © MSF
エムポックスの啓発活動に取り組むMSFスタッフ © MSF
コンゴ26州のうち22州で活動するMSFは、同国史上で最大のエボラ流行(2019~20年)やはしか流行(2018~20年、2023年)に対応してきました。また、2024年8月に世界保健機関(WHO)が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言したエムポックス(旧称サル痘)については、2021年から複数の州で援助活動を実施。2024年も対応を続けながら、ワクチンの供給拡大を呼びかけています。
 
また、性暴力の被害者のケアは、コンゴにおけるMSFの重要な活動の一つです。MSFは治療だけでなく心のケアも提供。被害に遭った人びとが、関連するケアを受けられる場所を確実に知ることができるよう、地域社会とともに啓発活動にも取り組んでいます。

Ⓒ Michel Lunanga
更新:2024年12月11日

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