医療への攻撃

基本情報

2016年、国連安全保障理事会で、紛争下での医療・人道援助活動の安全を確保することを求める決議第2286号が全会一致で採択された。また、戦闘行為においては国際人道法を守ることが紛争当事者に求められており、ジュネーブ条約と追加議定書で、傷病者や医療・人道援助の従事者に対する保護が定められている。

しかし、いまなお医療への攻撃が続いている。2020年には、紛争下の43の国と地域で、医療施設や救急車、医療者への攻撃が806件発生した(Safeguarding Health in Conflict Coalition発表)。医療施設が攻撃されることは、患者や医療従事者が被害を受けるだけなく、その地域に暮らす多くの人たちの医療へのアクセスが奪われ、命が脅かされることにつながる。

国境なき医師団(MSF)は、2015年にアフガニスタンでMSFの病院が米軍の空爆を受けた事件を受け、2016年から2017年に「病院を撃つな!」キャンペーンを展開した。また、2019年に開催した『人道援助をめぐるディスカッション ~「人道・医療要員の保護」と「対テロ政策下における人道スペースの確保」~』や2020年から開催している「人道援助コングレス東京新規ウィンドウで開く」にて、この課題について現状を報告するとともに、パネリストや参加者と討議を行ってきている。

2021年5月には、国連安全保障理事会決議第2286号の採択から5周年を受け、MSFの3人の事務局長が連名で論説文を発表。決議2286号の採択以降も、MSFが支援する施設や組織に対して100件以上の爆撃があったことを強く非難した。

MSFは医療への攻撃がやまない現状を訴え、国際社会にさらなる取り組みを求めている。

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