イラク

活動の概要
イラクでは、北部の都市モスルで過激派組織「イスラム国」(IS)の3年に及ぶ支配が2017年に終わったものの、戦闘によるインフラの破壊などによる余波にいまだ苦しめられている。2020年時点で、イラク全土で国内避難民の数は138万人に上る(国連難民高等弁務官事務所)。
国境なき医師団(MSF)は、復興の初期段階にある国の保健医療システムを支えるとともに、避難生活を送る人びとの支援を行っている。2019年以来、市民による大規模な反政府デモが続き、MSFは負傷者への緊急援助活動も複数の県で行った。
新型コロナウイルス感染症に関して、2020年、首都バグダッドでは保健省が運営する病院を支援し、特に重症患者の治療に当たった。また、モスルでは術後ケア・センターを一時的に新型コロナ治療センターに改装。集中治療室の増設も行い、重症患者への治療に当たった。キルクーク県にあるライラン避難民キャンプでは、新型コロナの隔離施設と治療センターを設置した。
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また、コロナへの対応以外にも、避難民、帰還民、弱い立場にある人びとを対象としたプロジェクトで、一般診療と専門診療を継続して実施。新型コロナ治療センターを含む全ての活動地で、救急処置室と心のケアも維持した。
キルクーク県とディヤーラ県の一般診療所では、産科、リプロダクティブ・ヘルスケア(性と生殖に関する医療)、非感染性疾患治療、健康教育、心のケアなどを支援。各地で保健局や他団体に移譲するまでMSFは一般診療を続けた。ライラン避難民キャンプでは2020年11月の閉鎖まで活動した。
国の結核対策と連携し、薬剤耐性結核(DR-TB)に対し、より有効性の高い、新しい経口治療法をバグダッドで導入した。
MSFは2003年にイラクで初めて活動。2020年にはスタッフ1076人が活動し、3億8700万ユーロ(約47億1600万円)を支出した。
(2020年報告)
活動の実績
(2020年実績)
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