ケニア

活動の概要
首都ナイロビの広大なスラム街や、30年以上の歴史を持つダダーブ難民キャンプでは、多くの人が生命を脅かす病気の適切なケアを十分に受けられずにいる。
ケニアでは難民、性暴力被害者、薬物使用者のケアを提供するほか、HIV/エイズなどの公衆衛生上の課題に対応し、2020年はこれに新型コロナウイルス感染症の大流行への対策が加わった。
新型コロナウイルス感染症による医療機会の制約や保健医療従事者のストライキもありながら、国内各地で援助プログラムを継続。首都ナイロビでは、国境なき医師団(MSF)の医療、性別およびジェンダーに基づく暴力(SGBV)の被害者を対象とした電話カウンセリング、外傷治療施設や救急搬送サービスが、陣痛を迎えた妊婦をはじめ多くの患者の命綱となった。
3月には、キアンブ郡で薬物使用者のための医療プログラムを開始。1つの施設で、オピオイド代替療法から、HIV/エイズや結核などの病気の治療、心のケア、外傷への処置に至るまでを提供している。
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ホマベイでは、進行したHIV感染症の患者や、子ども・青少年を重点に、HIV/エイズケアの改善に引き続き取り組んでいる。重篤な患者の特定、治療、経過観察の向上により、郡の高次病院の死亡率を下げることが、MSFの優先事項だ。
エンブ郡では、高血圧、糖尿病、てんかんなどの非感染性疾患(NCD)の治療を、既存の一般診療所11施設に分散・編入させている。NCDへのケア・処置について保健省スタッフを指導しつつ、患者の治療の持続性を担保している。
モンバサ郡リコニ地区では、妊産婦と新生児のケア、出産介助、産前・産後の支援を提供。ダダーブ難民キャンプを構成する3つのキャンプの一つで、約7万人の難民が身を寄せるダガレイ・キャンプでは、100床の病院と2つの小規模診療所を運営し、地元住民も対象に、リプロダクティブ・ヘルスケア(性と生殖に関する医療)、緊急産科手術、SGBV被害者への医療・心理的支援、心理・社会的カウンセリング、インスリン在宅療法、緩和ケア、専門医療への引継ぎなどの援助を提供している。
また、新型コロナウイルス感染症大流行への対策として、同キャンプ内に40床の隔離施設を運営するとともに、ガリッサ郡とワジール郡の保健当局スタッフに感染予防・制御、スクリーニング検査、スワブによる検体収集などに関するトレーニングを提供した。
MSFは1987年にケニアで初めて活動。2020年はスタッフ891人が活動し、2610万ユーロ(約31億8159万円)を支出した。
(2020年報告)
活動の実績
(2020年実績)
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