ナイジェリア

ナイジェリアでの国境なき医師団(MSF)の活動は

アフリカ最大の人口を抱えるナイジェリアでは、紛争や武力衝突、経済危機、自然災害などの影響によって生じる人道危機に国境なき医師団(MSF)は対応しています。

特に2024年は、MSF施設における重度栄養失調の入院患者数が前年比で大幅に増えました。こうした高い栄養失調率は、北部にある入院栄養治療センター11カ所、外来栄養治療センター31カ所の全体で報告されています。一部地域では2023年比で2倍の水準に達しており、MSFは調査や治療、患者と家族に対する健康教育などの取り組みを進めています。

感染症の流行も深刻です。MSFは2024年、国内各地で発生したコレラの流行や、北東部バウチ州におけるラッサ熱に対して緊急対応しました。さらに、北部全域ではワクチン接種率の低さから、はしか髄膜炎などの予防可能な感染症が多発しています。MSFは破傷風やジフテリアのほか、複数の州で初となるマラリアの集団予防接種、医薬品の寄贈などをしました。

2024年8、9月には国内各地で大規模な洪水が発生し、家が流され、数千人が避難を余儀なくされました。MSFは治療、心のケア、病院への紹介に加えて、給水車やタンクによる配水、井戸の修復、トイレの設置・修繕といった水と衛生の支援もしています。

Ⓒ Scott Hamilton/MSF 
更新:2025年12月11日


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