キルギス

活動の概要

国土の大部分を山岳部が占めるキルギス。キルギスの医療システムは十分な水準にあるが、近年は資金が削減されたことから、大都市以外の地域では質の高いサービスを維持できなくなっている。またこの国では、慢性疾患により長期的な治療を要する患者の割合が非常に大きい。

2020年は新型コロナウイルス感染症対策に協力するとともに、バトケン州の医療プログラムを継続した。

大部分が未開発の遠隔地、アイダルケン市では、糖尿病、高血圧、貧血などのさまざまな慢性疾患のスクリーニング検査、診断、予防で地区保健当局を支援。この地域の非感染性疾患の有病率の高さは土壌・水質汚染に起因している可能性があるが、新型コロナウイルス感染症により、環境評価の計画に遅延が生じた。

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同市では、産前・産後ケアを含むリプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)を重点に、女性と子どものための保健医療も展開している。2020年は、子宮頸がんのスクリーニング検査を開始したものの、新型コロナウイルス感染症の拡大抑止を理由に、やむなく外来診療を減らすことを余儀なくされた。

その一方で3月には、バトケン州カダムジャイ地区の主要病院のうち4カ所で、新型コロナウイルス感染症対策の強化に着手。インフラを整えて患者の導線の改善を図り、感染予防・制御に関する助言と研修を行うほか、保健医療スタッフに消毒薬と個人用防護具を提供した。また、政府の移動式チームの検体採取と疫学的調査監視への支援として、データ収集を補佐している。

国内の新型コロナウイルス感染症がピークを迎えた7月には、病院のひっ迫を防ぐため、チュイ州アラメジン地区とソクルク地区で中等・軽症患者の在宅ケアプログラムを開設し、カダムジャイ地区にも拡大。 新型コロナウイルス感染症の在宅療養はこれが国内初のことで、保健省との協力のもとで導入された。

10月には政情不安を受けて、キルギス赤新月社を支援し、デモの際の手当ができるよう応急キットを寄贈した。

MSFは1996年にキルギスで初めて活動。2020年はスタッフ67人が活動し、160万ユーロ(約1億9504万円)を支出した。

(2020年報告)

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