インド

活動の概要
広大な国土を持つインド。国内における不平等が深刻で、所得や居住地によって受けられる医療水準の格差が著しい。
国境なき医師団(MSF)は、社会の周縁に追いやられた人びとへの公共サービスの不足を補うため、カシミール地方の4地区の病院で心のケアの活動などに従事。また、ニューデリー市内の診療所では全年齢層を対象に24時間体制・プライバシー厳守で、性別およびジェンダーに基づく暴力(SGBV)の被害者を治療している。新型コロナウイルス感染症対策による制約が生じると、SGBV被害者支援を電話でのカウンセリングサービスやデジタル通信での健康促進活動に移行し、持続性の確保を図った。
マニプール州のHIV/エイズ施設では、患者のニーズに合わせたケアモデルを実践。また、抗レトロウイルス治療施設と地区病院のHIV感染症入院治療を支援し、ホームレスの注射薬使用者に食料引換券と保存食を配布している。
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また、致命的な日和見感染症にり患したHIV感染者のための包括ケア普及で政府に協力。2020年には、国内の州の中でも特に貧しいビハール州で、抗生物質の処方と使用を手引きすべく、抗菌剤耐性に関する支援に注力した。また、緩和ケア、栄養治療、心のケア、患者の権利擁護も、MSFのケアモデルの大切な構成要素だ。
ムンバイ市では2020年、小児医療を重視しつつ、薬剤耐性結核患者の治療を継続。新世代の薬を用いた臨床試験「EndTB」への患者登録が始まった。この試験は、従来よりも短期間で副作用が少なく、注射を使わない多剤耐性結核治療法の確立を目的としている。
インドは世界で最も小児栄養失調率が高く、MSFは特に被害が深刻な州の一つであるジャルカンド州の治療プロトコル策定に貢献。生活圏での急性栄養失調療養を提供するプロジェクトは2020年初頭に終了したものの、この活動で回復した重度急性栄養失調児の経過観察は継続した。
アンドラ・プラデシュ州、チャッティースガル州、テランガナ州の国境沿いの紛争被害地で、過去14年にわたり展開してきた移動式の総合医療援助はこの年、保健担当局に引き継がれた。
MSFは1999年にインドで初めて活動。2020年はスタッフ682人が活動し、1510万ユーロ(約18億4069万円)を支出した。
(2020年報告)
活動の実績
(2020年実績)
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