ハイチ

活動の概要
各地域で武力抗争が激化し、住民に対する暴力が増加しているハイチ。特に首都ポルトープランスでは、ギャングによる勢力争いが深刻だ。経済的な問題から必要な医療を受けられない人も多く、国境なき医師団(MSF)はさまざまな専門医療や救急医療を提供している。
首都でMSFが運営する救急診療所では、重度の喘息発作、小児の緊急症例、暴力や事故が原因のけがによる組織損傷などの救急患者に処置を行っている。タバル外傷病院では、開放骨折や胸部・腹部の銃創といった致命傷の患者に、救急ケア、手術、理学療法、心理・社会的支援を提供。また、医薬品の寄贈、施設の修復、職員の研修を通じ、国立大学病院の成人・小児救急治療室をサポートした。
首都のドルイヤール熱傷病院は国内唯一の熱傷専門施設であり、不安定な生活環境でストーブによるやけどなど家庭内事故のリスクの高い地域から多くの患者を受け入れている。2020年5月から8月まで、この病院は新型コロナウイルス感染症の治療に転用された。
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また、首都の幹線道路付近では、性別およびジェンダーに基づく暴力(SGBV)の被害者のための診療所を運営。2月には北部で新たな診療所を開設した。両診療所で公立病院のスタッフを研修し、地元団体との協力のもと、性暴力や青少年の性の健康問題について周知を図っている。また、被害者が医療の助けを得られるよう、秘密厳守の電話ホットラインも設置した。
別の地域では、リプロダクティブ・ヘルスケア(性と生殖に関する医療)を支援するほか、総合的な救急産科・新生児ケアへの協力を拡大させている。
MSFは1991年にハイチで初めて活動。2020年はスタッフ1316人が活動し、2340万ユーロ(約28億5246万円)を支出した。
(2020年報告)
活動の実績
救急診療件数
3,780
性暴力の被害者への治療件数
3,700
身体的暴力を受け治療を行った患者数
1,630
(2020年実績)
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- ©Luca Sola