調査報告書

国境なき医師団は、活動現場で目撃した危機的状況を国際社会に伝えるため、個別のテーマで独自に調査・編さんした報告書を随時発表しています。

ピックアップ

報告書『ロヒンギャ難民キャンプ:子どもたちは重症化し、治療が遅れ、救命が困難に(“Children arrive sicker, later, and harder to save” in Rohingya camps)』(2026年8月)

国境なき医師団(MSF)は、バングラデシュのロヒンギャ難民キャンプでの子どもたちの健康と医療アクセスに関する報告書『ロヒンギャ難民キャンプ:子どもたちは重症化し、治療が遅れ、救命が困難に(Children arrive sicker, later, and harder to save in Rohingya camps)』を発表した。

この報告書は、ロヒンギャの子どもたちが以前より重い症状で、より遅れて医療機関を受診するようになっている実態を明らかにしている。国際援助の削減の影響でキャンプ内の医療体制は縮小し、子どもたちの健康状態は悪化するとともに、心理的な苦痛も深刻化している。

MSFは、子どもたちの健康を人道援助の中心課題として位置付け、栄養失調やメンタルヘルス支援を含む医療サービスを拡充するとともに、ロヒンギャの子どもたちの権利が守られる持続的な解決策の実現を求めている。

報告書『ウクライナ:安全に治療できる場所はない(No Safe Place to Heal)』(2026年7月)

国境なき医師団(MSF)は、ウクライナで続く戦争が医療と人びとの健康に与える深刻な影響を記録した報告書『ウクライナ:安全に治療できる場所はない(No Safe Place to Heal)』を発表した。

この報告書は、医療施設や医療従事者への意図的な攻撃やドローン攻撃の拡大により、医療システムが破壊され、人びとが必要な治療を受けられなくなっている実態を明らかにしている。2022年4月から2025年12月までの間に、MSFは20件を超える医療関連施設への攻撃を記録し、活動していた4つの病院は完全に破壊された。さらに、多くの地域で医療へのアクセスが著しく制限されている。

MSFは、医療施設や医療従事者への攻撃の停止と国際人道法の順守を求めるとともに、医療へのアクセスと医療従事者の保護を確保するための行動を国際社会に呼びかけている。

報告書『南スーダン:逃げる中で彼らは殺された(They Killed Them While We Were Running)』(2026年5月)

国境なき医師団(MSF)は、南スーダンで激化する暴力が人びとに与えている深刻な影響を記録した報告書『南スーダン:逃げる中で彼らは殺された(They Killed Them While We Were Running)』を発表した。

この報告書は、民間人や医療施設への攻撃、空爆の増加などにより、人びとの生活と医療へのアクセスが脅かされている実態を明らかにしている。2025年1月から2026年4月にかけてMSFのスタッフや施設に対する攻撃は計12件に上り、推定76万2000人の人びとが医療へのアクセスを失った。

MSFは、すべての紛争当事者に対し、民間人と医療施設を保護し、国際人道法を順守するよう求めるとともに、人道援助を必要とする人びとに支援が確実に届くよう、妨げのない人道アクセスの確保を呼びかけている。

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