シャーガス病

基本情報

どんな病気?

「顧みられない熱帯病」の一つである寄生虫感染症。感染急性期には症状が現れないことが多く、慢性期にも長年にわたって症状が出ない人もいる。最終的には、感染者の約30%に心臓、食道、結腸の治癒不可能な損傷と慢性的な身体消耗が表れ、平均余命が約10年縮まる。感染者は世界に約700万人いるとされ、年間の死者は1万人に上る。

流行地域

主に南米。世界各地への旅行や移住が増加した結果、北米、欧州、豪州、そして日本でも症例が報告されるようになっている。

感染経路

吸血性昆虫であるサシガメの一種が媒介する。輸血感染や母子感染もみられ、まれに臓器移植で感染する場合もある。

診断

複数回にわたって採取した血液サンプルを検査室で分析する。感染者の99%が未診断のため、スクリーニング検査が重要。

治療

治療薬はベンズニダゾールとニフルチモックスの2種類のみ。いずれも40年以上前に開発された。治癒率は、新生児・乳児ではほぼ100%だが、発症後、治療開始が遅れれば遅れるほど低下する。

備考

現行の治療薬は強い副作用があり、治療完了までに2カ月以上かかるため、より効果的で安全な医薬品が必要。新薬の研究・開発はほとんど行われておらず、急性期にも慢性期にも使用できる、安全で効果的な経口薬が望まれる。一方、携帯電話などのモバイル端末を使い、媒介昆虫を発見した際に直ちに通報できるシステムを開発。駆除と予防につながることが期待される。

シャーガス病の活動ニュース

活動ニュースを選ぶ