シャーガス病
基本情報
どんな病気?
「顧みられない熱帯病」の1つである人獣共通の寄生虫感染症で、毎年10万人もの人びとが命を落としていると言われています。「目に見えにくい病気」とも言われ、感染しても何年も気づかないことがあり、推定700万人が罹患しているとみられています。
診断・治療がされないままにしておくと、最大30%が心臓や食道、大腸に不可逆的な損傷を負い、命に関わる慢性的な病気へと進行します。
診断・治療がされないままにしておくと、最大30%が心臓や食道、大腸に不可逆的な損傷を負い、命に関わる慢性的な病気へと進行します。
流行地域
かつてはアメリカ大陸の農村地域に限定されていましたが、環境の変化と移住の増加により、現在では感染者の大半が都市部に居住しています。カナダ、米国、多くの欧州諸国、西太平洋地域、アフリカ、東地中海地域など44カ国で感染が確認されています。
感染経路
クルーズトリパノソーマという寄生虫によって引き起こされる病気で、吸血性昆虫のサシガメによる媒介感染のほか、経口感染、輸血感染、母子感染もみられ、まれに臓器移植で感染する場合もあります。
診断
シャーガス病の診断は非常に複雑です。寄生虫への感染の有無を確認するためには、2~3種類の血液検査を実施する必要がありますが、それでも確定診断には不十分な場合があります。また、検査は高額かつ供給が不安定なことが多いのも課題です。
治療
ベンズニダゾールとニフルチモックスの2種類の抗寄生虫薬があります。急性期に早期投与すればほぼ完全な治癒効果が得られますが、治療開始が遅れるほど有効性は低下し、高齢になると副作用の頻度が増加して、重篤化することもあります。そのため、安全で効果的な新薬の開発が求められています。
写真上:シャーガス病の検査を受けるパラグアイの女の子 © Seamus Murphy/VII
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