シリア

シリアでの国境なき医師団(MSF)の活動は
2024年12月、バシャール・アサド政権が崩壊したシリア。大規模な戦闘は終結したものの、かつて「世界最大の避難民危機」と呼ばれた危機的な状況は、いまも終わっていません。
シリアでは1670万人が人道援助を必要としており、これは2011年に内戦が始まって以降、最も高い水準となっています。また、内戦前の人口の半分以上が避難生活を余儀なくされ、500万を超える人びとが近隣諸国へ避難し、国内避難民の数も720万人以上にのぼります。(2025年、国連難民高等弁務官事務所)。
シリアでは1670万人が人道援助を必要としており、これは2011年に内戦が始まって以降、最も高い水準となっています。また、内戦前の人口の半分以上が避難生活を余儀なくされ、500万を超える人びとが近隣諸国へ避難し、国内避難民の数も720万人以上にのぼります。(2025年、国連難民高等弁務官事務所)。

国境なき医師団(MSF)はおよそ10年前から現在まで、北部のイドリブ、アレッポ北部、ラッカ、ハサカで活動を続けています。MSFの活動は、シリアの旧政権から許可を与えられなかったこともあり大きく制限されてきましたが、アクセス可能な北西部や北東部で病院や診療所を運営・支援し、移動診療を通じて医療を提供してきました。
MSFは旧政権の崩壊後、北西部および北東部の人びとへの医療援助を継続する一方、再びアクセスできるようになった首都ダマスカスをはじめとするその他の地域で医療・人道援助のニーズ調査を実施。ダマスカス近郊東グータ地区など一部の地域で活動を再開しています。
MSFは旧政権の崩壊後、北西部および北東部の人びとへの医療援助を継続する一方、再びアクセスできるようになった首都ダマスカスをはじめとするその他の地域で医療・人道援助のニーズ調査を実施。ダマスカス近郊東グータ地区など一部の地域で活動を再開しています。
14年近くにわたる内戦の後も、シリアにおける医療・人道援助のニーズは高いままです。MSFは、適切なレベルの人道的対応が行われるために、シリアに対する支援と資金提供を拡大するよう、ドナー各国および関係機関に強く求めます。また数カ月の間に情勢が安定する可能性はあるものの、一部のグループとコミュニティの間には依然として緊張関係が認められます。MSFはすべての当事者に対し、民間人、医療施設、医療従事者を保護し、人道援助の提供が妨げられることのないよう求めています。
Ⓒ Omar Haj Kadour
更新:2025年2月21日
命を救う活動を、どうぞご支援ください。
寄付をする※国境なき医師団日本への寄付は税制優遇措置(寄付金控除)の対象となります。
シリア北東部では
シリア北東部では非感染性疾患の治療を行う診療所や心のケア・心理社会的な支援プログラム、栄養失調の入院・外来栄養治療ユニット、ラッカの救急処置室などを通じて、基礎医療を支援しています。またハサカでも非感染性疾患の患者が通う診療所を通じ、基礎医療を提供しています。
北東部にあり事実上の「屋外刑務所」となっているアルホール・キャンプでは、浄水プラントを設置し、キャンプに住む人びとに安全な飲料水を提供。キャンプの別のエリアでは基礎診療所を運営しています。重篤な病気やけがを負った人びとを治療し、必要に応じて他の医療施設への紹介も行うほか、心のケアや健康推進のための啓発活動、リプロダクティブ・ヘルスケア(性と生殖に関する医療)、性暴力の生存者のためのケア、移動診療も行っています。
また通常の医療活動に加え、物資の配布も実施。給水活動やトイレを設置するほか、厳しい冬に備えたキットの配布なども行っています。MSFが直接アクセスできない一部の地域では、医薬品、医療機器、救援物資の寄贈を行うほか、医療スタッフへの遠隔サポートや施設運営のための資金援助などを通じて、支援を続けています。
北東部にあり事実上の「屋外刑務所」となっているアルホール・キャンプでは、浄水プラントを設置し、キャンプに住む人びとに安全な飲料水を提供。キャンプの別のエリアでは基礎診療所を運営しています。重篤な病気やけがを負った人びとを治療し、必要に応じて他の医療施設への紹介も行うほか、心のケアや健康推進のための啓発活動、リプロダクティブ・ヘルスケア(性と生殖に関する医療)、性暴力の生存者のためのケア、移動診療も行っています。
また通常の医療活動に加え、物資の配布も実施。給水活動やトイレを設置するほか、厳しい冬に備えたキットの配布なども行っています。MSFが直接アクセスできない一部の地域では、医薬品、医療機器、救援物資の寄贈を行うほか、医療スタッフへの遠隔サポートや施設運営のための資金援助などを通じて、支援を続けています。


シリア北西部では
シリア北西部では、移動診療や病院、医療施設、やけど専門の治療施設を通じて、医療を提供しています。また、洪水や地震などの自然災害や、疥癬(かいせん)、コレラ、新型コロナウイルス(COVID-19)などの感染症の流行が発生した際には、避難民キャンプでさまざまな対策を講じて緊急対応を行うとともに、一度に多数の負傷者が出る事態にも対応しました。
MSFのチームは6つの病院を共同運営または支援し、産科・小児科医療、予防接種、外科手術、心のケアのほか、高血圧や糖尿病、高血圧症、皮膚疾患といった慢性疾患の治療、健康推進活動など、幅広い専門医療を提供しています。
やけど専門の治療施設では、外科手術をはじめ、心のケア、理学療法、緩和ケアといったさまざまなアプローチを通じ患者の治療に取り組んでいます。MSFはまた、12の診療所を運営または支援しており、特にリプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)とコミュニティでの健康推進活動に重点を置いています。またこの地域では7つの移動診療を展開し、遠隔地やアクセスの難しい地域で避難生活を余儀なくされている人びとを対象に、不可欠な医療を提供しています。
MSFのチームは6つの病院を共同運営または支援し、産科・小児科医療、予防接種、外科手術、心のケアのほか、高血圧や糖尿病、高血圧症、皮膚疾患といった慢性疾患の治療、健康推進活動など、幅広い専門医療を提供しています。
やけど専門の治療施設では、外科手術をはじめ、心のケア、理学療法、緩和ケアといったさまざまなアプローチを通じ患者の治療に取り組んでいます。MSFはまた、12の診療所を運営または支援しており、特にリプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)とコミュニティでの健康推進活動に重点を置いています。またこの地域では7つの移動診療を展開し、遠隔地やアクセスの難しい地域で避難生活を余儀なくされている人びとを対象に、不可欠な医療を提供しています。


トルコ・シリア地震の対応
2023年2月には、トルコ南部とシリア北西部で大規模な地震が発生。5万9000人以上の死者と多数の負傷者が出たほか、住宅や医療施設に甚大な被害を引き起こしました。MSFは地震の直後から緊急対応を開始。シリア北西部に物資を搬入するほか、医療施設の再建や移動診療チームの派遣、被災者の心のケアにも取り組みました。


シリアの活動ニュース
活動ニュースを選ぶ
国・地域から
- アフガニスタン
- イエメン
- イタリア
- イラク
- イラン
- インド
- インドネシア
- ウガンダ
- ウクライナ
- ウズベキスタン
- エジプト
- エスワティニ
- エチオピア
- エルサルバドル
- カメルーン
- カンボジア
- ギニア
- ギニアビサウ
- ギリシャ
- キルギス
- グアテマラ
- ケニア
- コートジボワール
- コロンビア
- コンゴ民主共和国
- シエラレオネ
- シリア
- ジンバブエ
- スーダン
- セルビア
- ソマリア/ソマリランド
- タイ
- タジキスタン
- タンザニア
- 地中海
- チャド
- 中央アフリカ共和国
- トルコ
- ナイジェリア
- ニジェール
- 日本
- ハイチ
- パキスタン
- パプアニューギニア
- パレスチナ
- バングラデシュ
- フィリピン
- ブラジル
- フランス
- ブルキナファソ
- ブルンジ
- ベネズエラ
- ベラルーシ
- ペルー
- ボリビア
- ホンジュラス
- マダガスカル
- マラウイ
- マリ
- 南アフリカ共和国
- 南スーダン
- ミャンマー
- メキシコ
- モザンビーク
- ヨルダン
- リビア
- リベリア
- レバノン
- ロシア
- ©Luca Sola