シリア

© Louise Annaud/MSF

シリアでは、2019年も紛争により医療機関を含む民間地域やインフラが直撃を受けた。数千人が死傷し、さらに多くの人が自宅から避難を余儀なくされた。情勢不安と立ち入り制限が続くなか、国境なき医師団(MSF)はシリアでの活動を継続。現地入りが実現した地域では、病院や診療所を運営ないし支援し、避難民キャンプで医療援助を実施。現地入り不可能な地域では、医薬品、医療機器、救援物資の寄付、医療スタッフの遠隔トレーニング、医療技術的なアドバイス、施設の運営費用を賄うための財政支援など、遠隔支援を継続した。

シリア北西部
シリア北西部では、2019年4月にシリア政府軍とその同盟が反政府勢力最後の拠点イドリブ県の攻撃を開始した結果、数十万人がトルコとの国境付近に避難。比較的安全と考えられていた地域だが、清潔な水や医療は手に入りづらい場所だ。押し寄せる避難民に対し、MSFはキャンプでの活動を拡充。救援物資の配布を拡大したほか、給排水設備の改善や緊急医療物資を寄贈した。また、軍事攻撃の激化に伴い、移動診療の規模を拡大し、一般診療、妊産婦の健康管理、非感染性疾患の治療を行った。現地病院も被害を受けたため、現地医療機関に対し医療部門と後方支援の両面を支援。一度に多数の負傷者が運び込まれた場合や、やけど専門ユニットを含めた診療支援、医薬品や医療物資の提供、(給与を含む)運営費用をまかなっている。さらに、医療機関での予防接種を支援し、キャンプとその周辺で集団予防接種を実施し、イドリブで腎臓移植を受けた約100人の患者の投薬と経過観察を支援した。

シリア北東部
1月には、人口が当初の1万人から7万人に膨れ上がったハサカ県のアル・ホールキャンプをはじめ、ラッカ市、アレッポ県コバ二/アイン・アル・アラブ、アイン・イッサ、タル・タミール、ハサカ市、ノウルズ・キャンプで援助を継続。避難民への救援物資配布と、移動診療、現地医療機関の支援を中心に活動。

MSFは2009年にシリアで初めて活動。2019年にはスタッフ939人が活動し、4140万ユーロ(約50億5100万円)を支出した。

最新活動実績(2019年)

外来診療件数
515,100
定期的な予防接種を受けた人数
169,100
帝王切開を含む分娩介助件数
14,800

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