HIV/エイズ
基本情報
どんな病気?
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)が原因の感染症です。適切な治療が施されないと、3〜15年ほどの間に免疫機能が徐々に低下し、後天性免疫不全症候群(エイズ)の発症につながります。免疫機能の低下に伴って日和見感染症にかかりやすくなり、中でも、結核が最大の死因となっています。
流行地域
国際連合エイズ合同計画によると、感染者の大部分はサハラ以南のアフリカに暮らす人びとです。
HIVの影響を特に受けやすいのは、セックスワーカー、注射薬物使用者、男性間で性的な関係を持つ人びと、受刑者などです。彼らは感染リスクが高いにもかかわらず、スティグマ(偏見)や差別によって社会から排除され、治療や予防、包括的な医療へアクセスできないことが少なくありません。
感染経路
感染者と血液や体液を介して接触することで感染します。
診断
HIV陽性か陰性かは簡単な血液検査で確認できます。しかし、感染の事実を知らないまま何年も過ごしているケースも多くあります。
治療
HIV感染症を完治させる方法はありませんが、抗レトロウイルス薬(ARV)の多剤併用を適切に継続すれば、ウイルスの増殖を抑え、長期にわたって健康的な生活を送ることができます。また、ARVを使用することで、他者へ感染させる可能性が大きく低減します。
HIV感染者の多くは、年間約63米ドル(約9800円)で入手可能な第一選択薬による治療で健康を維持できます。しかし、この治療に耐性が生じた場合、第二選択薬への切り替えが必要となり、費用は大幅に増加します。第二選択薬や第三選択薬を用いた治療費は、第一選択薬の4倍以上になることがあります。
HIV感染者の多くは、年間約63米ドル(約9800円)で入手可能な第一選択薬による治療で健康を維持できます。しかし、この治療に耐性が生じた場合、第二選択薬への切り替えが必要となり、費用は大幅に増加します。第二選択薬や第三選択薬を用いた治療費は、第一選択薬の4倍以上になることがあります。
予防
国境なき医師団の包括的なHIV/エイズ・プログラムでは、健康教育、啓発活動、コンドームの配布、HIV検査、カウンセリング、母子感染の予防(妊産婦・新生児へのARV治療を含む)などを行っています。
また、HIVを予防する医療手段には、経口暴露前予防投与(経口PrEP)、ダピビリン膣リング、2カ月毎に注射を行うカボテグラビルの3つがあります。経口PrEPは頻繁な服薬が必要なため、継続が難しく、効果が低下する可能性があります。
一方、国際保健機関(WHO)推奨の「レナカパビル」は年2回の注射のみで、シスジェンダーの女性および少女のHIV感染を100%防ぐ効果が証明されています。しかし、開発元の製薬企業による特許ライセンス契約により、低中所得国では入手困難となる懸念があります。
また、HIVを予防する医療手段には、経口暴露前予防投与(経口PrEP)、ダピビリン膣リング、2カ月毎に注射を行うカボテグラビルの3つがあります。経口PrEPは頻繁な服薬が必要なため、継続が難しく、効果が低下する可能性があります。
一方、国際保健機関(WHO)推奨の「レナカパビル」は年2回の注射のみで、シスジェンダーの女性および少女のHIV感染を100%防ぐ効果が証明されています。しかし、開発元の製薬企業による特許ライセンス契約により、低中所得国では入手困難となる懸念があります。
写真上:抗レトロウイルス薬(ARV) © Martim Gray Pereira/MSF
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