イエメン

2015年3月以降、政府軍と反政府勢力の武力衝突が激化したイエメン。2019年後半には空爆の数は減ったものの、地上戦は複数の県で続いたため、何千人もの犠牲者をもたらした。

国境なき医師団(MSF)は2019年も12県に広がる12カ所の病院や診療所で活動。また、20カ所余りの医療機関を支援した。外科産科、小児科、感染症分野の医療を担い、緊急対応も行った。医療機関の破壊、熟練した医療スタッフの不足、医薬品、医療物資の不足を受けて、医療体制は脆弱な状態が続いている。治安と現地入り許可の制限を受けて、国全体の栄養や人道ニーズに関するデータは充分に集められなかった。

そのような中、ハッジャ県、サアダ県、アムラン県、イッブ県、タイズ県では合計7330人の栄養失調児に入院治療を提供した。ハッジャ県のアブス病院では、現地で戦闘が続いていることもあり、医療を求める患者数が増加。10月には7000人余りの患者が救急外来に入院し、2015年に支援を開始して以来の最多を記録。激しい戦闘を受け、国内避難民も増加したため、アブス病院は、アブスとその周辺地区に住む120万人余りが専門医療を受ける唯一の医療機関となった。アデン外科病院は8月には大勢の死傷者が一度に運ばれて来たため、MSFは24時間以内に119人を治療。ハッジャ県とホデイダ県で産科ニーズが高まっているため、MSFはアル・カナウェスで新しい産科病院の建設に着手。このほか、清潔な水や衛生設備、定期接種の途絶を受けて、ハメル、タイズ、アブス、イッブ、キロ、タイズ、首都サヌアとアデンでコレラ治療センター(CTC)も開設した。

2019年も患者や医療機関、民間人に対する攻撃が続き、MSFは、国際人道法に従って医療機関、医療従事者、患者とその付添人を保護するよう訴えている。

MSFは1983年にイエメンで初めて活動。2019年にはスタッフ2538人が活動し、7490万ユーロ(約91億3900万円)を支出した。

最新活動実績(2019年)

外来診療件数
308,900
出産介助件数
31,000
手術件数
27,100

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