地中海

活動の概要
中東やアフリカからの移民や難民が通過する地中海沿岸の国リビアで、多くの人が捕らえられ、拘留されている。そこで受ける暴力や虐待から抜け出すには、海を渡ることが唯一の方法だ。しかし地中海横断は、世界で最も過酷な移民ルートとされる。
2020年は、新型コロナウイルスの世界的大流行により国境が封鎖し、再定住・移住・送還の仕組みが中断されたため、安息の地にたどり着ける可能性がさらに狭まった。
地中海の対岸にある欧州諸国は、責任を放棄し続ける一方で、リビア沿岸警備隊を取り込んで海上を取り締まり、極めて危険な場所に人びとを送り返してきた。
またイタリア港湾当局によって、NGOによる地中海上の救命活動は出航差し止めを命じられるなど大きく妨害された。国境なき医師団(MSF)は不利な状況に置かれながらも、荒波の地中海を航海するには頼りないボートに超満員で乗り込んだ人びとを救助し続けた。
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4月まではNGO「SOSメディテラネ」と連携し、捜索・救助船オーシャン・バイキング号で活動。8月初旬には、NGO「シーウォッチ」と共にシーウォッチ4号で活動を再開し、船上の診療所を運営した。
海上では、呼吸器感染症、低体温症、脱水症、船酔いなどを治療。燃料と海水に長時間触れたことによるやけどや、監禁されていた場所の劣悪な衛生状態が原因の皮ふ感染症も多かった。また暴力でけがを負った人や性暴力の被害者らもいた。
2020年のMSFは1072人を地中海上で救助。そこで目撃し経験したことに基づき、欧州の移民政策がもたらした致命的な事態を告発するとともに、より人道的な対応を積極的に提唱し続けている。
2015年に捜索・救助活動を開始。2020年はスタッフ15人が活動し、260万ユーロ(約3億1694万円)を支出した。
(2020年報告)
活動の実績
(2020年実績)
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