カンボジア

活動の概要

C型肝炎が重大な健康問題の一つであるカンボジア。国境なき医師団(MSF)は国内の病院と連携し、2016年からC型肝炎の治療を提供している。

2020年は、新型コロナウイルス感染症の大流行に対応する保健省への支援のため、長年実施してきたC型肝炎プログラムを3月から5月まで中断した。

首都プノンペンの国立基幹病院(MRH)でC型肝炎の診療を継続。他の3病院の外来部門にも国境なき医師団(MSF)スタッフが常駐し、確認検査や治療のためのMRHとの連携を手配した。3月以降は、既存の患者が自宅で治療を続けられるように残りの服用分を手渡す一方、新たに診断された患者は待機となった。

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保健省の新型コロナウイルス感染症対応を支援し、ウイルス検査で陽性となった患者の接触歴の追跡や、それまでカンボジアでは整備されていなかった感染予防・制御および臨床ケアの指針作成に協力。また、出稼ぎから帰国する多数の労働者の治療にあたるタイ国境付近の6病院では、治療の優先順序を決めるトリアージの改善に携わった。

新型コロナウイルス感染への懸念から、大勢の人がC型肝炎などの治療を控えていたため、MSFでは個人防護具に関する包括的な対策を講じ、5月にはプノンペンとバッタンバン州でC型肝炎の活動再開がかなった。

バッタンバン州では、州の保健医療スタッフと協力して、域内の都市圏外の全診療所でC型肝炎のスクリーニング検査と診断の導入を完了。看護師に研修を行い、患者を病歴で分け、合併症の肝硬変の症状が見られるか否かを判断できるようにした。症状のある患者は地区病院に紹介される。症状のない患者には、看護師が診療所で直接作用型抗ウイルス薬を用いた治療を開始する。この単純化されたケアモデルは成果を上げており、国内全土での適用も見込まれている。

プルサット州とコンポンチュナン州には、比較的若い年齢層に高いC型肝炎感染率(30%超)について調査し、必要に応じて治療を行うため、移動式のチームを派遣。高い感染率の原因として、両州で伝統的治療師が複数の患者の診察に同じ針とナイフを使うことや、コンポンチュナン州では歯科医が戸別訪問でケアを提供していることなどが考えられる。

MSFは1979年にカンボジアで初めて活動。2020年はスタッフ63人が活動し、220万ユーロ(約2億6818万円)を支出した。

(2020年報告)

活動の実績

C型肝炎の治療を開始した患者数 2,640

(2020年実績)

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