アフガニスタン

アフガニスタンとはどんな国

位置
南アジア(中央アジアに分類されることもある)
面積
65万2225平方キロメートル(日本の約1.7倍)
人口
4145万人 (2023年)
首都
カブール
通貨
アフガニ
公用語
ダリー語およびパシュトー語
宗教
主としてイスラム教
名目GDP
約172億ドル(2023年)
1人あたり名目GDP
約415ドル(2023年)
主要産業
製造業(煉瓦、石けん、家具、じゅうたんなど)、天然資源(天然ガス、石炭など)
  

アフガニスタンの人道状況は

アフガニスタンの病院敷地内で破壊された車両=2020年 Ⓒ Frederic Bonnot/MSF
アフガニスタンの病院敷地内で破壊された車両=2020年 Ⓒ Frederic Bonnot/MSF
アフガニスタンでは近年、紛争と政変が繰り返され、人びとはその影響に苦しんできました。こうした状況のなか、治安維持、公衆衛生、医療制度など、さまざまな面で人びとの生活はさらなる困窮に直面しています。医療体制もぜい弱な状態が続き、病院があっても人材や資機材の不足、医療への攻撃、経済的事情などから医療を受けられない人びとが数多く存在します。

また、女性に関しては、移動の自由、教育の機会、職業の自由などに関する社会的な障壁も深刻です。2024年には医療教育機関への女性の通学が禁止されたことを受け、MSFはこの措置は同国の女性の健康に深刻な影響が及ぶと懸念を表明しています。
地震後、MSFはヘラート地域病院で対応を行った=2023年10月9日 Ⓒ MSF
地震後、MSFはヘラート地域病院で対応を行った=2023年10月9日 Ⓒ MSF
同国は、地震、洪水、干ばつなどの自然災害も頻発する地です。2023年10月には西部ヘラートでマグニチュード6.3の地震が発生し、多くの村が破壊され数千人が死傷しました。こうした状況は、人びとの生活をさらに困難にしています。

アフガニスタンでの国境なき医師団(MSF)の活動は

MSFは、1980年からアフガニスタンにおいて援助活動を開始しました。2021年のタリバンによる政権掌握後も、MSFは現地にとどまり活動を継続しています。現在は首都カブールをはじめ、ヘルマンド、ホースト、カンダハル、クンドゥーズ、ヘラート、バーミヤン、マザリシャリフで活動。同国で活動するMSFのスタッフは3269人、年間支出額は5550万ユーロ(約84億円)となっています。(2023年) 

世界で最も妊産婦死亡率が高い国の一つである同国において、MSFは救急医療、妊産婦ケア、小児医療に重点的に取り組んでいます。2023年、MSFによる出産介助件数は4万5100件(うち帝王切開が2640件)となりました。ヘラート、カンダハル、ラシュカルガーの3都市では、増え続ける栄養失調に対応するため入院栄養治療センター(ITFC)を運営しています。

また、抗菌薬(抗生物質)が効かなくなる薬剤耐性(AMR)の問題も深刻なことから、MSFは各地でAMRのまん延を食い止め、その認識を広めるための取り組みを続けています。

※1ユーロ=152.2円で換算

カンダハルの通院栄養治療センターで診察を待つ女性たち=2022年11月22日 Ⓒ Tasal Khogyani/MSF
カンダハルの通院栄養治療センターで診察を待つ女性たち=2022年11月22日 Ⓒ Tasal Khogyani/MSF
MSFのヘルスプロモーターが感染症の予防法や抗菌薬の適切な服用について患者に説明する Ⓒ Abdul Wadood/MSF
MSFのヘルスプロモーターが感染症の予防法や抗菌薬の適切な服用について患者に説明する Ⓒ Abdul Wadood/MSF
救急で受け入れた入院患者数 43万6100人
出産介助件数 4万5100件
入院栄養治療プログラムに受け入れた子ども数 1万3200人

Ⓒ Nava Jamshidi
更新:2025年4月7日

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