ガザ地区：停戦後も続く医師の拘束──国境なき医師団、即時釈放を求める

オベイド医師は2024年10月26日、ガザ北部カマル・アドワン病院で軍事作戦中のイスラエル軍によって拘束された。彼は他の57人と共に連行され、その後ほぼ1年間にわたり家族との連絡を絶たれた状態が続いている。

MSFベルギーの事務局長、テジシュリ・シャー医師は「彼の安全と健康状態について非常に憂慮しています。MSFは彼とその家族に全面的に連帯し、彼の権利、尊厳、自由がこれ以上の遅延なく回復されるよう強く求めます」と話している。

高度な医療技術を持つオベイド医師は、2018年からMSFの一員としてガザの患者に対して重要な外科治療を提供してきた。

しかし、オベイド医師の事例は決して例外ではない。世界保健機関（WHO）によると、2023年10月以降、ガザの医療従事者300人以上がイスラエル軍によって拘束されている。

シャー医師は「ガザで医療ニーズがかつてないほど高まっているいま、医療従事者の役割は極めて重要です」と訴えている。