ミャンマー・ラカイン州:ミャウーの病院が空爆され、多数の死傷者

2025年12月12日
Ⓒ Frederic Seguin/MSF
Ⓒ Frederic Seguin/MSF

国境なき医師団(MSF)は12月11日、ミャンマー西部ラカイン州ミャウーの総合病院が爆撃により破壊されたことを確認した。報告によれば、この空爆は12月10日午後9時頃に発生し、少なくとも30人の民間人が死亡、70人以上が負傷した。これは2021年以来、ミャンマーで医療施設に対して確認された最も深刻な攻撃である。死傷者には医療従事者や患者、高齢者、長期療養者、そして数十人の子どもが含まれており、生存者の中にも重傷者がいるとされる。

民間人と医療施設の保護を

「この地域に残された数少ない機能している医療施設の一つへの攻撃に対し、MSFがどれほど憤慨しているかを伝えるのは容易ではありません。医療施設の爆撃やベッドで患者が殺されることを、紛争地での巻き添え被害とみなすことはできません」と、ミャンマー、バングラデシュ、マレーシアにおけるMSFのオペレーション・マネジャー、ポール・ブロックマンは述べる。

病院は患者が医療を受けるための、安全な場所であり続けなければなりません。

MSFオペレーション・マネジャー ポール・ブロックマン

「MSFは、長年支援してきた病院で命を落とした患者を悼み、共に働いてきた同僚たちと連帯します。ラカイン州中央部に残る数少ない稼働中の病院の一つが破壊されたことは、戦闘に巻き込まれた民間人にとって、救命治療を含む医療へのアクセスをさらに制限する事態となっています」

ラカイン州では、継続する紛争により近年すでに医療へのアクセスが大幅に悪化している。多数の医療施設が損傷を受け、多くの医療従事者が暴力を避けるために退避を余儀なくされた。同様の状況はミャンマー各地で確認されており、同国は2024年、医療施設への攻撃件数で世界第4位に位置づけられている。

「国際的かつ中立的な医療・人道援助団体として、私たちはすべての紛争当事者に対し、国際人道法の基本原則を遵守するよう緊急に呼びかけます」とブロックマンは付け加えた。

激化する暴力の中でも、民間人と医療施設は例外なく保護されなければなりません。

MSFオペレーション・マネジャー ポール・ブロックマン

ミャンマー・ラカイン州でのMSFの活動

MSFは1994年にラカイン州で活動を開始した。2021年にはミャウーの病院を支援し、基礎医療、性と生殖に関する医療、心のケア、緊急搬送、さらに糖尿病や高血圧といった非感染性疾患(NCDs)の治療に取り組んだ。紛争の激化により、MSFは2024年にラカイン州の大部分での活動の停止を余儀なくされ、現在は州都シットウェで限定的に活動を続けている。

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