エボラ流行、医療従事者に高いリスク──国境なき医師団は対応強化を訴え

2026年06月25日
国境なき医師団(MSF)が支援するコンゴ民主共和国・北キブ州ゴマのエボラ治療センター。MSFは診療前後の準備・消毒を徹底している © Daniel Buuma
国境なき医師団(MSF)が支援するコンゴ民主共和国・北キブ州ゴマのエボラ治療センター。MSFは診療前後の準備・消毒を徹底している © Daniel Buuma

人道援助団体「アリマ(ALIMA)」は、コンゴ民主共和国(以下、コンゴ)からフランスに帰国したスタッフの医師1人がエボラ病(エボラ出血熱)に感染していることが確認されたと発表した。この事案は、エボラ流行時には、医療従事者が最も高い感染リスクにさらされることを示している。

安全対策と残るリスク

コンゴのエボラ流行地域であるイトゥリ州、北キブ州、南キブ州で活動する国境なき医師団(MSF)は、エボラ病患者の治療にあたる医療スタッフの安全確保と、ウイルスの感染拡大の防止・制御のために必要なあらゆる対策を講じている。具体的には、エボラ患者の診療に関する専門的な研修の実施、疑い例および確定例の対応時における個人防護具(PPE)の使用、医療施設およびスタッフの居住環境における健康・安全対策の徹底、さらにスタッフの健康状態の厳格なモニタリングなどが含まれる。

コンゴのエボラ流行地域で活動したスタッフは、活動終了後、ウイルスの潜伏期間に基づき21日間の健康観察の対象となり、居住国など関係の保健当局と継続的に連絡を取り合うことを義務付けられている。

しかし、エボラ病の対応にあたる医療・人道援助従事者の多くは、支援対象となる地域社会の中で生活し、活動する。そのため、地域住民と同様の健康リスクにさらされることは避けられず、感染リスクをゼロにすることはできない。

広がる感染、対応強化が急務

MSFは、今回の流行発生当初から、診断、監視、接触者追跡など、感染封じ込め対応の不備について、繰り返し警鐘を鳴らしてきた。現在、ウイルスの拡大は現地の保健体制を上回る速度で進んでおり、感染封じ込めの取り組みは危機にさらされている。今回の流行を抑え、医療従事者と地域住民を守るためには、あらゆる資源を早急に動員する必要がある。

MSFは、保健当局およびパートナー団体と緊密に連携し、エボラ病への対応支援を続けていくとともに、患者や地域社会、および医療従事者を含む全スタッフを守るため、徹底した対策が確実に実施されるよう取り組んでいる。

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