アフガニスタン東部地震:山岳地帯で大きな被害、1400人超死亡──国境なき医師団が現場の状況調査を開始

2025年09月04日
アフガニスタン東部地震の発生を受けて、国境なき医師団(MSF)の現地スタッフは被災地に緊急物資を届けた=2025年9月2日 Ⓒ Ahmadullah Safi/MSF
アフガニスタン東部地震の発生を受けて、国境なき医師団(MSF)の現地スタッフは被災地に緊急物資を届けた=2025年9月2日 Ⓒ Ahmadullah Safi/MSF

アフガニスタン東部で9月1日未明(日本時間)、マグニチュード6.0の地震が発生した。地元当局などによると、これまでに少なくとも1400人が死亡、3000人以上が負傷した。

村々で建物が倒壊し、多くの人びとはいまだにがれきの下敷きとなっている。犠牲者の数はさらに増えるとみられる。

ただし、被害の大きい震源地周辺のクナール州とナンガルハル州は山岳地帯で、アクセスが極めて難しい。厳しい制約の中で救命活動が続く一方、地元の病院はすでに収容能力を超えている。
 
国境なき医師団(MSF)は発災直後から現地に入り、医療ニーズの把握を急いでいる。現地当局などと協力しながら、限られた資源でできる援助を模索している。MSFがいま現場で取り組んでいる活動とは──。

現在のMSFの活動は?

現地調査

MSFは緊急チームを東部のナンガルハル州とラグマン州に派遣し、被災地での医療援助ニーズを調べている。

物資配布

現地の主要な病院2カ所へ外傷治療キットを届けた。このうち1カ所ではすでに600人以上の患者を受け入れており、重要な物資が底を尽きかけていた。

水と衛生

水と衛生の緊急援助も欠かせない。地震で水インフラが損傷し、感染症拡大の危険性が高まっているためだ。

他機関・団体との連携

MSFは、現地当局や国際機関・団体と連携し、どのような形で医療援助をできるか検討している。

継続して活動を

MSFは大規模な自然災害への緊急対応に豊富な経験があり、迅速に展開できる専門性を備えている。首都カブールを含む各地のMSFスタッフの安全は確認されており、引き続き現地の状況を調査している。

アフガニスタン東部地震の対応で、物資提供の準備をするMSFの現地スタッフら=2025年9月2日 Ⓒ Ahmadullah Safi/MSF
アフガニスタン東部地震の対応で、物資提供の準備をするMSFの現地スタッフら=2025年9月2日 Ⓒ Ahmadullah Safi/MSF

どうやって援助できる?

MSFは1980年からアフガニスタンで活動を続け、紛争や不安定な治安、そして度重なる災害の中で、人びとに欠かせない医療を届けてきました。

私たちのチームは今回の地震で、被災地に入って医療と人道的ニーズの調査をしています。医療物資の配布も始めています。

こうした活動が可能なのは、皆さまからのご寄付があるからです。ご協力いただければ、今回のアフガニスタン地震のような災害をはじめ、世界各地で発生する緊急事態に迅速に対応することができます。

命を救う活動を、どうぞご支援ください。

寄付をする

※国境なき医師団日本への寄付は税制優遇措置(寄付金控除)の対象となります。

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