プレスリリース
国境なき医師団日本の新会長に、久留宮隆医師が就任
2020年03月23日久留宮は、消化器外科の専門医。2004年にMSFに参加し、これまで12カ国で15回の医療・人道援助活動に派遣された。またMSF日本理事(2006 年~2012年、2017年~)、および同副会長(2018年~)を務め、加藤前会長とともに日本におけるMSFの活動を牽引してきた。医師としての豊富な経験と実績をもとに、今後もMSF日本の成長、ならびに国際的ネットワークであるMSFの活動に対する日本からの貢献拡大に取り組んでいく。
就任にあたり久留宮は、「現在、世界中で新型コロナウイルスが猛威を振るい、多くの国々が対応に追われています。一方、紛争地では患者や医療者が攻撃を受け、難民・移民は排他的な政策によって行き場を失うなど、人道主義が脅かされる状況が今なお続いています。こうした人道危機を現場で目撃している組織の代表として、私は、多くの日本の皆さまにも現状に目を向けて頂き、傷ついた人びとに対して、私たち一人ひとりが何をできるのか、ともに考えていく努力を続けていきたい」と抱負を述べている。
略歴
国境なき医師団(MSF)日本
会長 外科医
久留宮 隆(くるみや・たかし)
愛知県立旭丘高等学校卒業。1984年、三重大学医学部を卒業後、同年4月より三重大学医学部第一外科入局。三重県を中心に地域中核病院での外科に勤務し、済生会松阪総合病院にて手術室部長を務めるなどした。その後、あいち肝胆膵消化器クリニック診療部長、地方独立行政法人桑名東医療センター手術室部長、三重北医療センターいなべ総合病院救急総合診療部長を歴任し、現在、三重県津市の永井病院において救急を担当している。
2004年よりMSFの活動に参加。2006 年から2012年、および2017年からMSF日本理事、2018年よりMSF日本副会長を務める。2020 年3月より現職。著書に『国境なき医師が行く』(岩波ジュニア新書)。1959年2月17日生まれ。愛知県名古屋市出身。
MSF活動歴
2004年5~8月 リベリア・モンロビア
2004年10~12月 シエラレオネ・マグブラカ
2009年1~3月 ナイジェリア・ポートハーコート
2009年 8~10月 スリランカ・マニクファーム
2010年11月~12月 イエメン・ハミール
2011年3月 日本・宮城県(東日本大震災緊急援助)
2011年11月~2012年1月 パキスタン・ティムルガラ
2012年9月~10月 ナイジェリア・ポートハーコート
2013年12月~2014年1月 シリア・アレッポ県
2014年10月~11月 中央アフリカ共和国・バンギ
2015年4月~5月 ネパール・バクタプル/アルガト
2015年11月~12月 コンゴ民主共和国・北キブ州ルチュル
2016年4月~5月 日本・熊本県(熊本地震緊急援助)
2018年7月~8月 イエメン・ハミール
2019年7月~8月 カメルーン・クンバ
<国境なき医師団(MSF)日本について>
国境なき医師団(MSF)は、非営利で国際的に活動する民間の医療・人道援助団体。MSF日本は、世界に38あるMSF事務局の一つで、日本から医療援助活動に参加する人材の採用・派遣、現地の人道危機や医療ニーズを伝える証言・広報活動、現地医療活動を支える資金調達などを行う。1992年に設立され、東京都から認定特定非営利活動法人(認定NPO法人)の認定を受けている。