スラウェシ島地震 MSFが被災者の援助を本格的に開始

2018年10月12日掲載

地震によりドンガラ県の港で動けなくなった船(10月3日撮影)© Tommy Onsent/MSF地震によりドンガラ県の港で動けなくなった船(10月3日撮影)© Tommy Onsent/MSF

2018年9月28日にインドネシア・スラウェシ島を直撃した地震と津波を受け、国境なき医師団(MSF)は、スラウェシ島中部のパル市周辺の農村部で医療援助と給排水・衛生活動を開始した。 

移動診療チームが被災地へ

けがをした4歳の少年を治療するMSFの医師(2018年10月10日撮影)© Sri Harjanti Wahyuningsih/MSFけがをした4歳の少年を治療するMSFの医師(2018年10月10日撮影)© Sri Harjanti Wahyuningsih/MSF

MSFは保健省と連携して、パル市の南にある南ドロとシギ地域、さらにドンガラ県の西岸沿いに北へ向かう地域で、5万人以上の住民を対象に救急診療を行っている。

現地で活動するMSFのランギ・ウィランティカ医師は、「地震で骨折した患者が、今も治療に来ています。現地保健当局と連携して、MSFの移動診療チームが毎日こうした患者の診療に出かけています」と話す。

パル市では医療が徐々に戻りつつある。そこでMSFは、主に都市から離れたへき地の診療所で下痢や皮膚病、はしかなどの流行を確実に予防できるよう、一次医療の再開をサポートしている。同時に、定期予防接種の再開、データ収集と疫学的調査・監視も行っていく。

災害後に重要な水の確保を

南ドロ、シギ地域へ続く道は、地震の衝撃で崩れ落ちた (2018年10月5日撮影) © Dirna Mayasari/MSF南ドロ、シギ地域へ続く道は、地震の衝撃で崩れ落ちた (2018年10月5日撮影) © Dirna Mayasari/MSF

MSFは現在、一般診療と産科の仮設施設を建設する計画を進めている。同時に、現地にある手押しポンプや井戸などの水源の改修や清掃を行い、仮設の貯水タンクと水処理設備の設置も進行中だ。MSFの給排水・衛生活動専門家、ティモティウス・SP・ベヌは「感染症の流行を抑えるためには清潔な水が必須ですが、被災住民の手に入る水は限られています。地域によっては、2kmも歩かないと水が手に入らない人もいます」と話す。

今後は心理療法士が活動に加わり、被害の大きかった地域の住民と、診療所の医療スタッフの心理ケアにもあたっていく。
 

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