【動画】移動診療を、救援物資を──シリア北西部の地震被災地での活動を拡大

2023年02月27日

傷の手当て、心のケア……医療を必要とする人たちへ

国境なき医師団(MSF)は、トルコとシリアで発生した大地震で被災した人びとの医療・人道ニーズへの対応を続けている。

シリア北西部において、震災直後は現地の医療チームへの支援や、医療施設などへ必要な医薬品や医療物資を提供することに重点を置いてきた。現在、MSFは活動を拡大し、4つの移動診療所を運営。さらに、マットレス、衛生用品、清掃用品、調理器具などの救援物資を配布している。
 
イドリブではこれまでに5667件の診察を行い、約3万1000点の救援物資を配布した。移動診療所では、傷の手当て、一般診療、慢性疾患のケア、リプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)、心のケア、子どもたちの予防接種などを行っている。

「シリア北西部の人たちは、これまで過密で不自由な環境で暮らし、医療へのアクセスが限られてきました。今回の地震は、その悲惨な状況をさらに悪化させたのです」と、慢性疾患の専門家でMSFの移動診療チームのメンバーであるジアド・マルズーク医師は話す。「移動診療が、医療をいますぐ必要とする人たちを支えています」

いますぐ援助の拡大が必要

今回の地震は、シリア北西部における人道支援の緊急性を浮き彫りにした。援助が届いている地域があるものの、避難所や飲料水、手洗い場、暖房器具など、満たされていないニーズは非常に多い。多くの人びとが心に深刻な影響を受けているにも関わらず、医療へのアクセスはいまだ限られている。

MSFシリア活動責任者のヤセル・カマレディンはこう話す。「地震発生から2週間、シリア北西部に入ってくる人道援助はあまりにも少なく、時間もかかりすぎています。被災地に住む人びとの命と尊厳を守るために、国際的な援助がいますぐ拡大されなければなりません」

命を救う活動を、どうぞご支援ください。

寄付をする

※国境なき医師団日本への寄付は 税制優遇措置(寄付金控除)の対象となります。

この記事のタグ

関連記事

活動ニュースを選ぶ