シリア:病院爆撃は"ダブル・タップ"——患者・スタッフの犠牲25人に

2016年02月18日
攻撃は意図的に2回繰り返された可能性がある 攻撃は意図的に2回繰り返された可能性がある

シリア・イドリブ県で起きた国境なき医師団(MSF)の支援先病院への爆撃で、被害状況の調査を続けているMSFは、患者16人(そのうち1人は子ども)とスタッフ9人の計25人が亡くなったことを確認した。さらに、患者1人、スタッフ10人が現在も治療を受けている。

爆撃後の混乱で、被害状況や攻撃の性質についての情報収集には時間を要している。病院内で勤務していた複数のスタッフは「空爆された」と証言している。病院の建物は全壊し、一命を取り留めた患者は他の医療施設に移送された。

空爆があった2016年2月15日午前9時ごろに病院敷地内にいた人びとの証言を総合すると、ミサイル4発が戦闘機から発射され、病院に着弾した。最初の2発の着弾後1分~1分半ほどして、もう2発が建物に当たった。

救援組織「シリア市民防衛団(SCD)」が駆けつけ、がれきの中から被害者を救出する活動を続けていた午前10時ごろ、新たな空爆があり、SCDのスタッフ1人が負傷した。これは、標的を確実にしとめるために計画的に2回攻撃する"ダブル・タップ"という手法がとられたとみられ、意図的な攻撃だったと考えざるをえない。

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