【動画】コンゴの避難民キャンプに広がるエムポックス感染──本当の防止策はどこに
2024年09月13日コンゴ民主共和国(以下、コンゴ)で、エムポックス(旧称サル痘)の感染が拡大している。世界保健機関(WHO)は8月、アフリカ内外でさらに広がる危険性があるとして、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言した。
コンゴ当局によると1月から9月2日までの間に2万人以上の症例と630人以上の死者が出ている。中でも武装勢力の暴力に追われた人びとが、過密で非人道的な環境での暮らしを余儀なくされている北キブ州ゴマ周辺のキャンプなどで感染が広がりつつある。
国境なき医師団(MSF)は6月中旬から緊急チームを動員し、コンゴ各地で対応にあたっており、これまでにMSFが支援する施設で1400人以上の患者の治療を行った。
感染を食い止めるためには
感染拡大を食い止めるには、コミュニティのニーズに基づいた包括的な対応が必要だ。
人びとが暮らす過密状態のキャンプでは、厳しい生活環境を改善して効果的な予防措置や皮膚病変のケアができるようにしなければ、ウイルスの封じ込めは不可能と言わざるを得ない。
特に、水、衛生設備、石けんや洗面器などの衛生用品へのアクセスを増やすことで、生活環境を改善する必要がある。