海外派遣スタッフ体験談

緊急要請で短期の活動に参加

室町 知隆

ポジション
薬剤師
派遣国
中央アフリカ共和国
活動地域
バンギ
派遣期間
2014年12月~2015年1月

Q国境なき医師団(MSF)の海外派遣に再び参加しようと思ったのはなぜですか?また、今回の派遣を考えたタイミングはいつですか?

今回の派遣は、前回のシエラレオネの活動が終わって一息ついた頃、緊急で誰か薬剤師に1ヵ月ほど来てほしいという要請でした。次に予定している派遣までしばらく期間があったため、その間に参加しました。

Q派遣までの間、どのように過ごしましたか? どのような準備をしましたか?

今回は急な出発だったので特に何もせず、中央アフリカがフランス語圏だったので、あいさつ程度のフランス語を少し覚えてみただけです。

Q過去の派遣経験は、今回の活動にどのように活かせましたか? どのような経験が役に立ちましたか?

過去に、シリアやシエラレオネでの緊急対応を経験したので、その時の医薬品などの検品と在庫管理、分配の経験が役に立ちました。

Q今回参加した海外派遣はどのようなプログラムですか?また、具体的にどのような業務をしていたのですか?
フィリピンから医薬品や医療機器が到着 フィリピンから医薬品や医療機器が到着

3つのプログラム(難民支援、産科、母子保健など)を統括するチームのある首都バンギでの、中央薬品倉庫での仕事でした。

先に派遣された薬剤師のサポートが今回の役割で、国際発注された医薬品、隣のコンゴ民主共和国でのMSFのプログラムからの医薬品の寄付、閉鎖となったプログラムからの医療資材の返却などに携わりました。

また、2013年末のフィリピンの台風被害による緊急支援用に用意され、現在は必要のなくなった医薬品や医療機器が寄付され、自分の着任とほぼ同時に中央アフリカに到着したため、それらの受け取り、検品、在庫管理と、それらを必要としているプログラムへの分配も行いました。

Q派遣先ではどんな勤務スケジュールでしたか? また、勤務外の時間はどのように過ごしましたか?
薬品倉庫の内部の様子 薬品倉庫の内部の様子

月曜から土曜まで、ときには日曜も、ほぼ毎日、朝から夜まで薬品倉庫内での仕事でした。

MSFのオフィスのすぐ隣にある仮宿舎に住んでいました。本来この仮宿舎は、バンギから地方のプログラムへ行くスタッフや短期滞在者が使うのですが、敷地内の薬局へも徒歩1分で行けるので、自分の滞在中はずっとこの仮宿舎に滞在していました。

中央アフリカではまだ国内全土で紛争が起こっているため、セキュリティー上のルールが厳しく、敷地内から出歩くことはありませんでした。

夜はほかの海外派遣スタッフとご飯を一緒に食べたり話をしたりして過ごし、日曜は近くの安全なホテルへランチに行き、その後プールで泳いだこともありました。

Q現地での住居環境についておしえてください。

塀で囲まれた敷地内に仮宿舎、オフィス、薬品倉庫が隣り合っていました。その他、オフィスから車で約5分のところに4軒、本宿舎があります。電気は、深夜以外は発電機、または公共電気が使えました。水は井戸水を組み上げたものです。

部屋はとてもベーシックで、扇風機、棚があるのみで、床にマットレスを敷いて、蚊帳の代わりに小さなテントの中で寝ていました。お湯シャワーが使えました。

Q活動中、印象に残っていることを教えてください。

自分にとって初めてのフランス語圏の活動でしたが、フランス語ができないため、現地スタッフ、また一部の海外派遣スタッフとの会話に苦労しました。

1ヵ月弱という限られた派遣期間の中で、フィリピンからの寄付の到着の遅れなどもありましたが、なんとか業務目的を達成することができました。

Q今後の展望は?

次回の派遣前に少し休暇をとります。

Q今後海外派遣を希望する方々に一言アドバイス

毎日いろいろな経験、発見があり、困難もあるのですが、興味がある方は是非参加してみてください。

MSF派遣履歴

  • 派遣期間:2014年1月~2014年11月
  • 派遣国:シエラレオネ
  • プログラム地域:ボー
  • ポジション:薬剤師
  • 派遣期間:2012年11月~2013年5月
  • 派遣国:ナイジェリア
  • プログラム地域:アブジャ
  • ポジション:薬剤師
  • 派遣期間:2012年1月~2012年9月
  • 派遣国:パプアニューギニア
  • プログラム地域:ブーゲンビル島ブイン
  • ポジション:薬剤師

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