海外派遣スタッフ体験談
栄養失調防止のリサーチ・プログラムを立ち上げ
松本明子
- ポジション
- 栄養リサーチ・コーディネーター
- 派遣国
- ナイジェリア
- 活動地域
- ソコト州ゴロニョ
- 派遣期間
- 2011年11月~2012年5月

- Qなぜ国境なき医師団(MSF)の海外派遣に参加したのですか?
-
他団体で何年間かいろいろなプロジェクトで活動した後、栄養失調の子供たちの治療プログラムに参加したく、また緊急援助プロジェクトに参加したく思ったから。
- Q今までどのような仕事をしていたのですか?どのような経験が海外派遣で活かせましたか?
-
救急病院で7年間働いた後、MPH(公衆衛生修士号)を海外で取得。MPH取得中にいろいろな国の人たちに会い、いろいろな話を聞いたことや、生活をしたこと、ディスカッションしたことが派遣でいかせてます。黙っていては何も始まらないってことかな。
- Q今回参加した海外派遣はどのようなプログラムですか?どのような業務をしていたのですか?
-
栄養失調を未然に防ぐための研究活動に従事する松本さん
今回の派遣は、ウガンダに引き続き、リサーチ・プロジェクトを立ち上げて、次のスタッフに引き継ぐとう役目(TOR)でした。リサーチ・プロジェクトは、栄養失調と他の病気を関連させ、栄養治療食(RUTF)または微量栄養素パウダー(MNP)を使って栄養失調を未然に防ぐことを推進するための研究で、ウガンダとナイジェリアで実施中。
- Q週末や休暇はどのように過ごしましたか?
-
今回、休暇をとる時間がなく、週末は、チームでオープンマーケットに行ったり、散歩したり、ピンポンやカードゲームを楽しんでいました。
パートナーと一緒だったので、週末はふたりで映画を見たり、散歩や猫の世話をしたりしてました。
- Q現地での住居環境についておしえてください。
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ゴロニョは、日中が50度になるため、各部屋にエアコンがついている状況。トイレは、部屋によっては、共有しないといけない。14人のスタッフと生活していくため、食事に関しては、いろいろな意見があって料理は大変。ベジタリアンのスタッフに、肉を毎日たべないとだめなスタッフなどなど…。食事に関しては、ほしい食べ物の半分は確保。チームでいろいろ作ったりしていたので、バラエティに富んでいた。
- Q良かったこと・辛かったこと
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14人のスタッフと過ごすのは、結構自分の時間がとれるのでよかった。4人、または3人だと、行動を共にしないといけなかったりするので…。自己主張をしないといけないときには、大人数は大変だけど…。
よかったことは、パートナーといっしょのミッションに行けたこと。
つらかったことは、子供が助かるはずの病気で亡くなること。
- Q派遣期間を終えて帰国後は?
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フランス語を取得するためにフランスに滞在。フランス語ができれば、もっと派遣領域が広がるから。
- Q今後海外派遣を希望する方々に一言アドバイス
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海外派遣に参加したいと思ったら、実行するのみ。やってみてから、自分で感じてみてから、続けることができるのかどうか判断してみては?やってみないことには、何も決断できないから。
海外派遣が合う、合わないかは、行ってから考えてみては?
参加することによって自分を発見できると思います。
医療者の方へ。「すべての命を救う」ことはできません。何も期待せず、その地域の人たちと何ができるのかを一緒に考えて、プログラムを発展させてください。
MSF派遣履歴
- 派遣期間:2007年12月~2008年8月
- 派遣国:ウガンダ
- プログラム地域:カラモジャ地方カボング
- ポジション:看護師
- 派遣期間:2009年1月~3月
- 派遣国:南スーダン
- プログラム地域:西エクアトリア州ヤンビオ
- ポジション:看護師
- 派遣期間:2009年5月~10月
- 派遣国:インド
- プログラム地域:ビハール州ビラール
- ポジション:看護師
- 派遣期間:2010年2月~10月
- 派遣国:ナイジェリア
- プログラム地域:ソコト州ゴロニョ
- ポジション:看護師
- 派遣期間:2011年1月~9月
- 派遣国:ウガンダ
- プログラム地域:Kaabong, Karamoja Region
- ポジション:フィールド・リサーチ・コーディネーター