海外派遣スタッフ体験談
重度の栄養失調の子どもたちのために
松本明子
- ポジション
- 正看護師
- 派遣国
- インド
- 活動地域
- ビハール州
- 派遣期間
- 2009年6月~2009年10月

- QなぜMSFの海外派遣に参加したのですか?
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2001年より、いろいろなNGOに参加し、いろいろなプロジェクトを実施してきました。その中で栄養プログラム、紛争・暴動・自然災害等への緊急援助などに興味があり、そのようなプロジェクトを実施し、敏速に対応しているのがMSFだったので参加しました。
- Q今までどのような仕事をしていたのですか? また、どのような経験が海外派遣で活かせましたか?
-
今回参加したのは、栄養治療と啓蒙活動を行う外来栄養
治療プログラム。救急病院での処置やドクター・カーでの出動、一般病棟での内科、外科、脳神経外科、緩和ケア、小児科、整形外科、婦人科、循環器内科などでの看護を8年経験しました。また、2001年から、海外で実施されているNGOのプロジェクトに看護師やコーディネーターとして参加しました。
1995年の阪神・淡路大震災では、被災者であり、緊急援助を行う立場でした。そこでは、水、ガス、電気、最新医療機器が使えない状態でも活動はできること、人がもつパワーはすごいことを経験し、その後の海外派遣での生活や活動に活かせていると思います。
- Q今回参加した海外派遣はどのようなプログラムですか?また、具体的にどのような業務をしていたのですか?
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栄養治療プログラムに通う母子。
外来栄養治療プログラムで、6ヵ月から5歳未満の重度の栄養失調の子供たちに対する治療と、コミュニティに対する啓発活動を行いました。
業務内容は外来栄養治療プログラムのマネージメント、移動外来治療プログラム開設に向けてのアセスメントと準備、開設スタッフのトレーニング、データベース管理、健康教育チームのサポートなど。時には診察や緊急処置なども担当しました。さらに、レポート作成やプランニングなどチームでの共同作業なども行いました。
- Q週末や休暇はどのように過ごしましたか?
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活動地の風景。
内戦や銃撃戦はありませんが、セキュリティは厳しく、特に女性の単独での外出は禁止、また、休暇中も首都以外は一人での旅行は勧めないという規定がありました。
ただ、週末は、映画鑑賞、スポーツやバーべキューなど休養やリフレッシュもしましたし、休暇は、首都で観光やショッピングを楽みました。
- Q現地での住居環境についておしえてください。
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オープニングして間もないプロジェクトだったため、1人用の部屋をもらうまでは時間がかかり、また住居兼事務所ということもあり、プライベートを保つは大変でした。
その後、少しずつ住居環境が整ってきて、事務所と住居は別々になり、蒸し暑い夜も夜中まで扇風機が使えるようになりました。また、バドミントンなどができる場所を事務所内に設置し、スタッフと交流を深めることもできました。
- Q良かったこと・辛かったこと
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- 良かったこと
- いろいろな人たちに会い、議論や共感する話などをして、プログラム終了後も連絡を取り合えること。
- 辛かったこと
- 突然、チームのメンバーが辞めてしまったこと。
- Q派遣期間を終えて帰国後は?
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海外派遣を考えています。
- Q今後海外派遣を希望する方々に一言アドバイス
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フランス語と英語ができると派遣の機会が広がります。
MSFに登録後、待つのではなく、自分からアピールすること忘れずに。
MSF派遣履歴
- 派遣期間:2007年12月~2008年8月
- 派遣国:ウガンダ・カラモジャ地方
- ポジション:看護師
- 派遣期間:2009年1月~3月
- 派遣国:南スーダン・西エクアトリア州
- ポジション:看護師