【アニメ】世界で最も感染力の強い病気の一つ 「はしか」との闘いに終わりはあるか?
2023年03月20日日本から遠く離れた、アフリカ大陸の中央部に位置するコンゴ民主共和国(以下、コンゴ)。この国で、国際社会の注目を集めることなく、世界で最も感染力の強い病気の一つ、はしかが再流行している。
コンゴでは、2~3年に一度、はしかの大流行が起こり、数万人から数十万人の子どもたちが感染している。2022年は14万8千人以上の子どもたちが感染し、1800人が命を落としている。また、今年に入ってからも1月には、2万人近いはしかの疑い例が報告されている。
このような緊急事態が、なぜ繰り返されるのか──そして、どうすればこの事態に終止符を打つことができるのか。アニメーションで解説する。
国境なき医師団(MSF)のコンゴでの活動
MSFは、同国ではしかの再流行を食いとめるため、対応に走り続けている。2022年は、45件のはしか関連の緊急対応を実施し、200万人以上の子どもたちに集団予防接種を実施した。
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はしかの集団予防接種のため、65km離れた保健区域に向かうMSFのスタッフ。電動のカヌーで7時間、手漕ぎのカヌーで14時間の船旅になる
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ワクチンを適切な温度で保管するための冷蔵室。ワクチンの効果を維持するためには、低温保存のできる設備が不可欠だ
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MSFが南ウバンギ州バンガボラの保健区域に設置した集団予防接種会場。2022年5月の緊急対応では、3万3000人以上の子どもたちに予防接種を行った
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4人の子どもを連れ、MSFの集団予防接種会場の一つに訪れたマリーさん(写真左)
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バンガボラ総合病院のはしか病棟。MSFの緊急対応チームは、はしかの感染により合併症を起こした患者にも対応している