「僕の家も焼かれてしまった…」 武力衝突で数千人が避難

2019年02月21日掲載

避難民キャンプで家族と暮らすディコさん(左)。© MSF/Caroline Frechard避難民キャンプで家族と暮らすディコさん(左)。© MSF/Caroline Frechard

ナタ、銃、燃える家から立ち上る煙。ブルキナファソ北中部の村を後にしたとき、最後に覚えていることとして、大勢の避難者の話に登場してきた情景だ。頭と耳にけがを負ったディコさん(17歳)はこう振り返る。

「森にいたら、捕まってしまって…。どこに友達が隠れているか教えろと言われました。でも僕はひとりで。 そうしたら、ナタでやられて、打ち倒されました。やつらがいなくなってすぐ、村へ走って両親を探しに行きました。家は焼けてしまっていました。でも幸い、家族と合流できたのです!家族で歩いて、バルサロゴにあるキャンプまで行きました」

ブルキナファソ北中部とサヘル地方では2019年始め、武力衝突による戦闘が激化。これまでに、数千人が死亡している。また数万人が、着の身着のままで集落から避難。避難民は周辺にあるいくつかの村に分かれて生活する。バルサロゴ避難民キャンプでは、900人が仮設住宅で暮らす。その多くは、ディコさんのような経験をしてきた。ディコさんは避難した後、母親がお湯でけがを洗ってくれた。家族でキャンプに着いてすぐに、MSFの医療チームは、そのけがの部分を消毒薬できれいにしたため、感染症を防ぐことができた。
 

高まる避難民のニーズ

避難民達が暮らすテント。© MSF/Caroline Frechard 避難民達が暮らすテント。© MSF/Caroline Frechard

バルサロゴキャンプにいる家族は、政府が張ったテントで暮らしている。それぞれで料理もしている。現地の住民と現地当局が、鍋や釜を集めてくれたお陰だ。キャンプの敷地には、トウモロコシの入った袋が積み上げられている。他にも食料はあるが、近くに水源がないため、水の確保は以前から問題となっている。給水トラックが毎日、最寄りの都市まで行き、キャンプから一時間以上離れた場所で水を汲んできて避難民に配っている。

キャンプの場所によって状況は異なる。例えばフベにあるキャンプでは、張り終えていないテントが残っている。約8000人が住んでいるが、人びとが密集しているため、はしかにかかりやすくなっている。

MSFは地元の医療チームを援助し、病気の流行のリスクを抑えようとしている。フベでは、1日に2100人以上の子どもが、はしかの予防接種を受けた。

また、別の場所にあるバルサロゴでも、600人が予防接種を受けた。今も、医療ニーズは高まっている。MSFの医療コーディネーター、イドリッサ・コンパオレはこう話す。

「対応にかかわっている全ての団体や機関は、避難者に飲料水を届け、キャンプ内では一定水準の衛生状態が保たれるよう徹底する必要があります。必須医薬品も、必要な分が手に入るようにし、熱とほこりを避けて保管しておかなければいけません」

毎週、MSFの医療チームは、フベで300人以上、バルサロゴで200人以上を診察している。患者の多くが、呼吸器感染かマラリア、寄生虫疾患などにかかっている。 

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