海外派遣スタッフ体験談
医薬品管理と現地スタッフの教育も
神田紀子
- ポジション
- 薬剤師
- 派遣国
- マラウイ
- 活動地域
- チラズル
- 派遣期間
- 2011年2月~2011年4月

- Qなぜ国境なき医師団(MSF)の海外派遣に参加したのですか?
-
マラウイでHIV/エイズ対策のプログラムに参加。
ヨーロッパにいたとき、アフリカの情報をニュースで見たり、実際に行ってきた人から話を聞いたりして興味をもちました。本当のところどうなのか見てこようと思いました。
- Q今までどのような仕事をしていたのですか? また、どのような経験が海外派遣で活かせましたか?
-
結婚するまでは製薬企業で調査関係の仕事をしていましたので、医学英語はあまり抵抗がありませんでした。2年ほど夫の仕事の都合で海外に住んでいました。日本に帰国してすぐMSFに登録し、派遣されるまでは調剤薬局に勤務していました。
- Q今回参加した海外派遣はどのようなプログラムですか?また、具体的にどのような業務をしていたのですか?
-
MSFが支援するチラズル病院。
HIVプログラム:チラズル地区はHIV感染率が人口の20%ほどもあり、MSFは10年来チラズル病院と10ヵ所の保健センターでHIVプログラムを継続してきました。検査、抗ウイルス薬療法、合併症治療、母子感染予防、HIV/エイズ教育、疫学調査、と総合的なプログラムで大変勉強になりました。
ここではMSFからだけでなく、国や国際機関からも抗エイズ薬が供給されていますが、国からの薬はたびたび在庫切れになるため、不足分をMSFに緊急発注したり、逆にほかの国立病院やNGOをサポートしたりの在庫管理を行いました。また、現地スタッフを新しく採用したためスタッフの教育・サポートをしました。
- Q週末や休暇はどのように過ごしましたか?
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週末は町のスーパーや市場へ行って買出しをしたり、ゾンバ高原に観光に行ったりしました。また、日本人がもう1人いたので、日本食パーティーをしたりしました。
- Q現地での住居環境についておしえてください。
-
宿舎のパーティーでは皆で手巻き寿司も。
治安の問題は少ないところなので、3軒の家に5~6人ずつ分かれて住んでいました。高地のためエアコンは(薬局を除いて)必要なく、快適な気候でした。一人一部屋の居室があり、朝・夕は各自の家で、昼はコックが作った食事をみんなで食べました。オフィスまでは歩いて15分くらいでしたが、朝の山の美しさ、夕焼けの色、すれ違う子どもたちとのおしゃべりなどを楽しみました。
- Qよかったこと・辛かったこと
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大きなチーム(外国人派遣スタッフ13~14人、現地スタッフ200人以上)でしたが、それぞれの部門でわからないことはしっかりフォローしてもらい、自分の職務に専念できました。チームワークのよいプログラムだったと思います。HIVプログラムについてたくさんのことを学びました。
仕事だけでなく、週末のプログラムも(外国人派遣スタッフミーティングでの重要議題です)充実していました。
- Q派遣期間を終えて帰国後は?
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ダイビング三昧……。
- Q今後海外派遣を希望する方々に一言アドバイス
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「働くときは働き、遊ぶときは遊ぶ」でしょうか。
MSF派遣履歴
- 派遣期間:2010年1月~2010年6月
- 派遣国:チャド・ンジャメナ
- ポジション:薬剤師
- 派遣期間:2009年3月~2009年9月
- 派遣国:ブルキナファソ・ワガドゥグ
- ポジション:薬剤師
- 派遣期間:2008年9月~2009年1月
- 派遣国:エチオピア・南部諸民族州
- ポジション:薬剤師