難民キャンプで働く日本人看護師の1日
2016年01月02日国境なき医師団(MSF)のスタッフは、派遣地でどんな1日を送っているのでしょうか。どんな所に寝泊りして、どんなスケジュールで仕事をしているのか?国や地域、活動の内容によっても大きく違ってきますが、今回は、タンザニアの「ニャルグス難民キャンプ」で現場の医療スタッフをとりまとめる「医療チームリーダー」として活動する看護師、大滝潤子の1日をご紹介します!
ニャルグス難民キャンプは、コンゴやブルンジからの15万人以上の難民が避難生活を送っている大規模な難民キャンプ。ニャルグス難民キャンプに関する現場レポートはこちら
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© Yuna CHO/ MSF 6時30分 活動地での朝は早いです。
まずはスタッフみんなで朝食。タンザニアの宿舎ではクレープとゆで卵が定番。 -
© Yuna CHO/ MSF 7時20分 難民キャンプに向けて出発。車の中では早くも、患者さんの話やキャンプ内で起きている問題について話し合い。
ガタガタ道を20分ほど進むと…… -
© Yuna CHO/ MSF キャンプ内に設置されたMSFのオフィスに到着。
各スタッフはここを拠点に、自分の担当している診療所などに出かけていきます。 -
© Yuna CHO/ MSF 意外かもしれませんが、医療チームリーダーの仕事はデスクワークからスタート。
前日までの活動の状況把握や診療データの抜け漏れがないかなどをチェック。 -
© Yuna CHO/ MSF オフィスの横には薬局も設置しています。
必要な医薬品が問題なく調達されているかどうかも、薬剤師と一緒に確認。 -
© Yuna CHO/ MSF 10時 過密状態や衛生環境を確保するため、一部の難民を新しいキャンプに移す計画が進められていますが、そこではまだ医療設備が整っていないので健康に問題のない難民だけが移動できます。ここは、MSFが支援している難民の健康状態をスクリーニングする場所。
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© Yuna CHO/ MSF 11時 国連機関や他の援助団体とのミーティング。
ニャルグスのような大きな難民キャンプでは複数の団体が入って活動をしているため、MSFを代表して発言したり他団体との調整を行ったりするのも医療チームリーダーの大事な役目。 -
© Yuna CHO/ MSF 14時 ようやくランチタイム。各スタッフがそれぞれの持ち場から戻ってきます。地元の食堂からケータリングされるご飯を囲んで、つかの間の休息……。
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© Yuna CHO/ MSF 午後は、MSFが運営する診療所の視察へ。
キャンプ内は広いため車両で移動。子ども達が元気に手を振ってくれます。 -
© Yuna CHO/ MSF 栄養失調の子どもを対象にした「入院治療・栄養センター」に到着。
担当スタッフに、どんな患者さんが多いか、何か問題が起きていないかなどをヒアリングし、現場のニーズをくみ上げます。 -
© Yuna CHO/ MSF 16時30分 ニャルグスではセキュリティー上のきまりで、17時までにキャンプを出発して宿舎に戻ることになっています。
ほかのスタッフも各自の持ち場から拠点オフィスに戻ってきて帰り支度。 -
© Yuna CHO/ MSF 帰りの車の中でも、その日あったことや今後していくべきことについてあれこれ話し合い。
疲れた体にガタガタ道がひびきます。 -
© Yuna CHO/ MSF 18時 宿舎に戻っても仕事は終わりません。夕食まで、医療チームでミーティングを行ったりその日のデータを入力したり、"残業"が続きます。
やっと夕食を食べ終えたら、22時頃には就寝し次の日の活動に備える、そんな日々を送っています。
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© Yuna CHO/ MSF 「難民キャンプでの活動は今回が初めてですが、MSFの医療チームを代表してキャンプの状況の改善に携われることに大きな責任を感じています。
色々な国際団体が協力し合って活動している現場は大変なことも多いですが、たくさんのことを学びながら、日々奮闘しています」