地中海:救難船3隻がフル稼働——最大規模の救助活動となった1日
2015年09月04日
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救助の直後に陣痛

この日は朝7時にバーボン・アルゴスがリビア・ズワーラ沖北の公海で353人を木造船から救出したのを皮切りに、ディグニティ・ワンが合計323人を乗せていた3艇のゴムボートを救助。その後バーボン・アルゴスがさらに別の木造船から約650人を救助。マイ・フェニックスは昼過ぎに、332人のエリトリア人を救出した。この日救助した1658人のうち、女性は547人、幼児と赤ちゃんを含む子どもは199人に上った。
バーボン・アルゴスで緊急対応コーディネーターを務めるリンディス・フルムは「昨日は大変な数の人びとがMSFによって救助されましたが、海に出ている私たちのチームにとって、活動の中心は常にその一人ひとりに向けたものです」と話す。
フルムはこの日の活動で最も心に残っていることについて、「セネーさんというあるエチオピアの女性は、妊娠8ヵ月で、救助された直後に陣痛が始まりました。ご主人のジョセフさんがつきっきりでそばにいました。セネーさんが赤ちゃんを無事に産めるよう、この若いご夫婦は医療搬送されイタリアへ向かいました。私たちは赤ちゃん誕生のニュースを心待ちにしています」と語った。