世界難民の日:鼻と頬、視力を失った青年 新しい人生を求める人に希望を

2019年06月20日

「この目を開いて——」 自爆テロに巻き込まれ、顔の半分と、一緒に育った親友、そして視力まで失ったイラク人青年のクセイさん。人生の終わりも覚悟した彼は、国境なき医師団(MSF)がヨルダンのアンマンで運営する再建外科病院で治療を受けた。

治療後、クセイさんはアメリカへ渡った。外国人で、目が見えず、そして「難民」。今、その彼の言葉に多くの人が耳を傾けている。

アフリカ、中東、アジア、地中海、中南米や太平洋…現在、世界中には6500万人もの人びとが、住みなれた故郷を追われて難民となっている。止まない爆撃や戦争、ギャングの抗争、命を脅かす暴力から逃れた彼らは、避難した先でも厳しい政策に直面し、時には激しい抵抗にあう。「大半の難民は、新しい人生を歩みたいだけ」と、クセイさんは語る。

国境なき医師団は、危険な移動を強いられる人びとと、難民・移民を受け入れる国・地域の人びとに、援助を続けている。絶望的な状況のなかで命をつなぎ、生きる希望を見つけられるように。 

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