キルギス:治安部隊と抗議活動の衝突による負傷者に対応
2010年04月09日4月7日、キルギスの首都ビシュケク市内にある複数の病院に数百人の負傷者が来院した。患者は首都で政府の治安部隊と抗議活動を行っていた市民との間で起きた衝突による負傷者である。キルギスで活動していた国境なき医師団(MSF)のチームはただちに、国立病院と救急車待機所に緊急医療物資と薬剤を提供した。
首都ビシュケクで緊急医療物資を提供、ニーズ調査も
MSFが提供した物資は、包帯類と他の滅菌物(ガーゼその他の材料)、静脈注射セット、抗生物質と鎮痛剤からなる。MSFは8日も追加の物資と薬剤をビシュケク市内の医療施設3ヵ所に寄贈する予定である。
赤十字国際委員会(ICRC)との協力のもと、ビシュケクにいるMSFスタッフは、8日にも病院数ヵ所の訪問と保健当局との会合を通じて、医療物資と人員面におけるニーズを更に調査する予定である。キルギスにおけるMSFの活動責任者、アレクサンドル・バヤは語る。
「現地の国立病院には負傷者が今も来院し続けています。私たちは数百人の被害者が適切なケアを受けられるようにしなくてはなりません。ほとんどの人は殴打されたり、撃たれたりしており、頭部や胸部に重傷を負っています」
負傷者300人分の創傷ケアセットと外科処置用物資を含めた特別の医療キットが追加でフランス・ボルドーにあるMSFのロジスティックセンターからキルギスに発送されている。
MSFは2006年から、キルギスの刑務所や拘置所で結核治療プログラムを運営している。