海外派遣スタッフ体験談
パレスチナで心に傷を負った人びとをケア
河野暁子
- ポジション
- 臨床心理士
- 派遣国
- パレスチナ
- 活動地域
- ヘブロン
- 派遣期間
- 2007年10月~2008年7月

- QなぜMSFの海外派遣に参加したのですか?
-
それまで日本でやってきた臨床心理士としての経験が、海外でも活かせると思ったからです。
- Q今までどのような仕事をしていたのですか? また、どのような経験が海外派遣で活かせましたか?
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公立の相談室や学校で働いていました。日本での臨床経験は全て役に立っていたと感じます。日本とは違う環境で関わる対象者が変わっても、基本的には日本でやってきた臨床と変わらないと思いました。 また、海外に留学した経験は派遣中の共同生活に活かせたと思います。
- Q今回参加した海外派遣はどのようなプログラムですか?また、具体的にどのような業務をしていたのですか?
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ヘブロンでは、イスラエルーパレスチナ紛争によって、心に傷を負った人々へ心理ケアを提供していました。通訳と一緒に家庭訪問をしていました。
- Q週末や休暇はどのように過ごしましたか?
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週末は家でのんびりしたり、町へ買い物に出かけたりしました。治安の関係で行動はかなり制限されていたため、市外へ出かけることはほとんどありませんでした。休暇は必ずパレスチナやイスラエルから出なければならず、一度目の休暇でキプロスへ、二度目の休暇でギリシアへ行きました。
- Q現地での住居環境についておしえてください。
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一軒の家をMSFで借りていました。外国人スタッフは私を含めて3人で、それぞれ個室がありました。シャワーやトイレも清潔でしたし、大きなキッチンもありました。冬はかなり寒く、ヒーターを付けてもフリースを着ていました。テレビ、インターネット、DVDもあり、家でリラックスするためによく利用しました。
- Q良かったこと・辛かったこと
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河野さんは、イスラエル・パレスチナ紛争によって、心に傷
を負った人びとに心理ケアを提供した。良かったことは、良い人たちと出会えたことです。スタッフとは楽しい時間を過ごし、たくさんのことを学ばせてもらいました。 辛かったことは、半年を過ぎてから体調を崩したことです。ですが、パレスチナとイスラエル、両方の病院で診察を受けることとなり、それはなかなかおもしろい体験でした。
- Q派遣期間を終えて帰国後は?
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しばらく休んで、また次の派遣を希望しています。
- Q今後海外派遣を希望する方々に一言アドバイス
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派遣中は辛いことも厳しいこともありますが、それらも含めて良い経験になります。語学と臨床の力をしっかりつけて、派遣に臨んでください。
MSF派遣履歴
- 派遣期間:2006年9月~2007年4月
- 派遣国・プログラム地域:パレスチナ・ナルブス
- ポジション:臨床心理士