新型コロナウイルス:予防啓発から重症患者の治療まで 写真が伝える1年
2021年03月31日いまや感染者数が世界で1億2000万人を超えた(※)、新型コロナウイルス感染症。2020年3月の「パンデミック(世界的大流行)」宣言から1年を迎えたこれまでに、国境なき医師団(MSF)は世界各地の現場で対応にあたってきた。予防啓発から重症患者の治療まで、最前線の活動を写真で伝える。(※2021年3月30日、世界保健機関)
2020年1月、アジアで始まった活動
香港で暮らす難民をはじめとした、社会的に弱い立場に置かれた人たちを対象に、感染予防啓発の活動を開始。最新の医療情報を伝えるとともに、不安な思いを抱く人びとの声に耳を傾け、多くの質問に答えた。
新型コロナウイルス感染症が最初に報告された中国。個人用保護具3.5トンを武漢の病院に提供し、最前線で重症・重篤患者の治療にあたる医療従事者を支援した。
感染が急拡大した欧州で
3月、パリ近郊の移民やホームレスの人びとの避難施設で、感染が疑われる人がいないかスクリーニング検査を実施。路上で生活する人びとを対象にした移動診療も行った。
人びとの生活の場へ
7月、ブラジル・アマゾナス州。アマゾンの森の中には、船でしか行けない地域も。数日かけて川を上り、家々を回る。
限られた環境で最善の治療を
長年にわたる紛争で医療体制が機能不全に陥っているイエメン。限られた医療設備で、重症患者の治療は困難を極める。酸素不足も深刻だ。写真は、南部アデンの病院で新型コロナウイルスの重症患者を集中治療室へ移すMSFのスタッフ。