エボラウイルス病(エボラ出血熱)

基本情報

どんな病気?

ウイルス性の感染症。致死率の高さが特徴で、25%から最高で90%程度に達することもある。初期症状は発熱やのどの痛みなどで、インフルエンザなど多くの病気と症状が似ており、診断を難しくしている。その後、下痢や嘔吐などの症状が現れる。また一部の症例では出血症状も伴う。

流行地域

1976年にスーダン(現・南スーダン)とザイール(現・コンゴ民主共和国)で初めて確認された。2014年2月、西アフリカのギニアで流行が始まり、シエラレオネ、リベリアナイジェリア、セネガル、マリへと拡大した。

感染経路

感染者の体液や、体液が付着した表面への接触によって感染する。また感染者の遺体に直接触れることからも感染が起こる。

治療

ごく最近まで予防や治療の手段がなかったが、現在はワクチンと治療薬が存在する。水分や栄養の補給、熱・痛み・下痢・嘔吐などへの対症療法も行う。

予防

2014~2016年に西アフリカで発生したエボラ流行を受けて、感染拡大の抑止に有効なワクチン「rVSV-ZEBOV」が開発された。このワクチンを試験し、いくつかの流行で用いたコンゴ民主共和国では、2020年に4万人以上が接種している。

そのほか患者を隔離施設で治療する、感染者との接触歴があり体調のすぐれない人を特定し保護する、安全な埋葬を執り行う、といった感染予防対策が欠かせない。治療と埋葬の際には、個人防護具を着用する。感染リスクや予防策、症状が見られる場合の対処法などについての周知活動も重要。

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