国境なき医師団とは

世界中、医療が届かない人びとのもとへ駆け付ける

国境なき医師団(Médecins Sans Frontières=MSF)は、民間で非営利の医療・人道援助団体です。紛争や自然災害、貧困などにより危機に直面する人びとに、独立・中立・公平な立場で緊急医療援助を届けています。

医療援助と同時に、現地で目の当たりにした人道危機を社会に訴える「証言活動」も国境なき医師団の使命です。

1971年にフランスで設立し、1999年には活動の実績が認められノーベル平和賞を受賞しました。

国境なき医師団の活動資金は、その9割以上が個人をはじめとする民間からの寄付に支えられています。これにより、資金の独立性を保ち、いかなる権力からの影響も受けず、自らの決定で必要な場所へ援助を届けることが可能になります。

2022年には、 75の国と地域で、約4万9000人のスタッフが活動しました。

日本事務局は1992年に発足。2022年には国境なき医師団日本から、26の国・地域へ89人(のべ119回)の派遣が決まりました。

MSFは、人間の尊厳を重んじ、人命を守り、苦しみを和らげる助けとなるべく設立されました。困窮する人びとを支え、その人びとがまた自力で未来を切り開けるよう、援助活動を行っています。

活動の中核は医療です。どのような場所であろうと危機に置かれた人びとを治療し、健康を守ります。それだけでは人命を救えない場合には、水、衛生設備、食料、仮設住居の提供などの対策を講じることもあります。

そうした活動には、いくつかの原則があります。この原則は、MSFが世界に拡大していく中でも、ひとつの団体としての文化と活動方針を維持できるよう、自らの本質とMSFらしさに立ち返り明文化したもので、憲章を補完しています。原則によって自動的に活動内容が決まるわけではありませんが、活動上の決断や見直しの際には、常に拠りどころとなります。

国境なき医師団について

活動と資金について

日本事務局について

国境なき医師団に関するよくあるご質問

Q 国境なき医師団の本部はどこですか。

国境なき医師団に本部は存在しません。日本を含む世界42カ所に事務局があり、それぞれが独立して活動を行いつつ、相互に補完する「水平ネットワーク型」の組織形態になっています。

Q 国境なき医師団のウェブサイトや発行物のコンテンツ、ロゴマークなどを使用することはできますか。

国境なき医師団が発行するメールマガジン、ニュースレター・活動報告書・書籍等の印刷物、SNSに掲載される個々の記事、写真、動画、グラフィックス、デザイン、ロゴマーク等に関する著作権は、MSFまたは正当な権利を持つ第三者に帰属しています。これらの著作物の使用については、個人的な使用を目的として印字や保存等を行う場合、その他著作権法により認められる場合を除き、事前にMSF日本事務局広報部(messageboard@tokyo.msf.org)までご連絡の上、許諾を得ていただくようお願いいたします。なお、SNSでの共有やメールマガジンの改変のない転送は、出典の記載や事務局へのお知らせは不要です。ウェブサイトの著作権および公式サイトのリンク貼付についてはこちらのページもご覧ください。

Q 国境なき医師団のスタッフを名乗る人物から個人情報や資金援助を求められました。

近年「国境なき医師団」の医師、スタッフをかたる者がソーシャルネットワーキングサービス(SNS)などを通じて連絡をとり、個人情報を聞き出したり、個人的に資金援助を求めたりする事案(国際ロマンス型詐欺)が発生しています。

国境なき医師団のいかなるスタッフ(医療者、非医療従事者、事務局職員など)も、SNSなどで一般の方々に近づき、個人的に何らかの費用の立て替え、援助、支払いなどの依頼をすることはありません。不審な電話や手紙、電子メール、SNSメッセージなどが届いても、むやみに振り込みや返信をしないでください。不審な事例についてはこちらで紹介しておりますので、ご覧ください。