海外派遣スタッフ体験談

現地のニーズに素早く対応 改めて感じたMSFの強み

2019年06月11日

藤田 真人

職種
副サプライ・コーディネーター
活動地
スーダン
活動期間
2018年5月~2019年4月

前回のバングラデシュでの緊急援助活動を終えて、2018年2月に日本に帰国。次の派遣に向けた語学勉強、今後のキャリアのための準備などをして過ごしながら、MSF3度目の活動へ!

これまでの経験を生かして

オフィスで働くスタッフら © Masato Fujita/MSF
オフィスで働くスタッフら © Masato Fujita/MSF
スーダンでMSFが運営する3つのプロジェクト(ダルフール州、ゲダレフ州、南コルドファン州)に必要な物資の調達業務全般を担当しました。具体的には、各州にある病院で必要な物資(薬剤、医療機器、衛生用品、水・電気・建築など使われる資器材)の現地・国際調達、運送、倉庫管理等を行いました。
 
チーム全体を管理したり、現地スタッフをマネジメントしたりすることが仕事でした。また、首都ハルツームのMSFオフィスは、各州で実施されている3プロジェクトをサポートすることが主な役割なので、各現場で調達業務が円滑に進むように、ミッション全体の調達の方針・戦略・ガイドライン作成などの書類作成が結構多かったです。資材調達の業務は、ほとんど前回の仕事で経験したものばかりでしたし、その上で、何に注力していくべきか良く理解できている中で仕事に臨めました。 

妊婦検診に幼い母親の姿も

MSFの病院に検診を受けるために来た女性たち © Masato Fujita/MSF
MSFの病院に検診を受けるために来た女性たち © Masato Fujita/MSF
普段は、首都のオフィスで仕事をしていましたが、3州各地の現場で仕事をする機会もありました。印象に残っているのは、ダルフールにあるMSFの総合病院(内科、外来、新生児など)です。ここでMSFは、近くの難民キャンプで生活する南スーダンからの難民を主にケアしています。無料で医療サービスを提供しているので、難民キャンプ周辺に住んでいる人たちも、5~10キロを歩いて多く来院していました。いつも行列ができるほど、患者さんであふれていました。
 
妊産婦をケアする大きな病棟では、妊婦検診の様子を見ることができました。妊婦検診を受け入れているのはMSFの病院くらいしかありません。毎日、女性たちが行列を作っていました。検診を待っている患者さんの中には、13、14歳くらいの女の子もいました。幼児婚という文化的背景や、性暴力被害などのさまざまな事情で、幼い母親も多かったです。 

新しい病院建設を支える女性たち

スコップを手にする地元の女性(左)© Masato Fujita/MSF
スコップを手にする地元の女性(左)© Masato Fujita/MSF
患者さんが多く、医療ニーズも高まっていることから、MSFでは新規の病院建設も始めていました。建設を支えるのは、地元の住民!男性たちが農作業でいないなか、女性たちが建設のための仕事を担ってくれました。作るのは、産科病棟。スコップを手にして働く地元の女性たちは、本当に頼もしいと思いました。 

火災で焼け出された被災者にも援助

2~3ヵ月前に、難民キャンプで火事がありました。難民キャンプは、人びとが劣悪な環境で生活を強いられている一方、なかなか故郷に帰れないことも影響し、物を売る商店やレストランもあります。そのひとつから出火しました。現地スタッフから首都のオフィスに報告があり、被災者のために何かできないか、すぐに援助について検討しました。MSFは医療援助団体ですが、必要に応じて物資の配給など最低限の生活基盤を支えるための援助もしています。この時も、ビニールシートやバケツ、ブランケット、蚊帳などを購入し、300セットを被災者に配布しました。現地のニーズにあわせてすぐに援助できるのは、MSFの強みだと改めて感じました。 

街は非常事態宣言…でも現地スタッフは毎日来てくれた

MSFが運営する病棟で働く現地スタッフ © Masato Fujita/MSF
MSFが運営する病棟で働く現地スタッフ © Masato Fujita/MSF
私の活動期間の最後の1ヵ月は、首都ハルツームでデモがありました。警察との衝突があり、非常事態宣言が出されました。近年ハルツームは、アフリカの中でも最も治安が良い場所と言われてきました。しかし、2018年夏ごろから食糧・燃料不足が深刻になり、一般市民によるデモが頻繁に起こるようになりました。こうした状況を打破できない政権への不満が高まり、治安部隊とデモ隊との間で衝突が起き、治安が悪化していきました。
 
こうした状況のため、MSFの海外派遣スタッフもオフィスと自宅以外の外出はできなくなりました。MSFの活動において治安上の問題が発生することは理解していましたが、実際にその問題に直面してみることで、セキュリティや治安対策の大変さを学びました。
 
嬉しかったのは、デモでけが人が出る不安定な状況だったにも関わらず、現地スタッフが毎日オフィスに来てくれたこと。デモによる緊急支援の可能性もあったので、その準備を手伝ってくれ、とてもありがたかったです。
 
MSFの仕事は、他の援助機関・団体ではなかなか遭遇できない状況や経験を与えてくれます。自分次第のところもかなりありますが、まっすぐ仕事に向き合えば、困難や課題に取り組む過程で自分のスキルを伸ばし、将来に繋がる経験を積んでいくことができると思います。 
ロジスティシャンとしてMSFで活動したい方は・・・
主な業務内容、応募条件など、

この記事のタグ

関連記事

活動ニュースを選ぶ