海外派遣スタッフ体験談
物作りのスキルとスピードが重要な立ち上げ業務:藤田 真人
2018年05月18日藤田 真人
- 職種
- ロジスティシャン
- 活動地
- バングラデシュ
- 活動期間
- 2017年10月~2018年1月

- Q国境なき医師団(MSF)の海外派遣に再び参加しようと思ったのはなぜですか?また、今回の派遣を考えたタイミングはいつですか?
今回が2回目の参加です。もともと1回だけの活動参加で終える予定ではなかったので、リベリアでの初回の活動が終わる前から次を考えていました。
いくつかのプロジェクトをオファーされましたが、どれも安全面で不安定な場所だったので、家族の反対もあり、辞退しました。最終的には安定しているバングラデシュの活動のオファーを受けました。
- Q派遣までの間、どのように過ごしましたか?どのような準備をしましたか?
初回派遣後、数週間ヨーロッパを旅行しました。帰国後は友達と会ったりスポーツをしたりして、リフレッシュに努めました。前回の活動を終えて、英語力をもっと高めたいと感じたので、英語の勉強も時々していました。
- Q過去の派遣経験は、今回の活動にどのように活かせましたか?どのような経験が役に立ちましたか?
前回のリベリアの活動で一通りの経験をしたつもりでしたが、むしろ、前回がいかに安定し、整備されたプロジェクトであったかを思い知らされました。今回は緊急援助で、プロジェクトを立ち上げる時期だったので、リベリアのプロジェクトとは状況が全く違いました。
今回担ったのは、病院建設に伴う物資調達です。何もないところから物を作り上げるスキルと、スピードが求められる業務だったので、大変苦労しました。資材に関する技術的な知識も求められ、調達業務の奥深さを痛感しました。
- Q今回参加した海外派遣はどのようなプロジェクトですか?また、具体的にどのような業務をしていたのですか?

既存の病院の収容能力では不十分だったため、新たに病院を建設することがチームの最重要事項で、私の担当は既存の病院と新たな病院建設のための物資調達でした。

難民に配布した
- Q派遣先ではどんな勤務スケジュールでしたか?また、勤務外の時間はどのように過ごしましたか?

勤務の終了時間はあってないようなもので、深夜まで仕事することも度々ありました。また、バングラデシュはイスラム教の国ということもあり、週6日の勤務で金曜日だけ休みだったため、とにかく厳しい勤務体系でした。なので、勤務外の時間はとにかく休憩することに努めました。唯一の金曜日を利用して、近くのホテルで食事をしたり、ジムで体を動かしたりしてリフレッシュしました。
- Q現地での住居環境について教えてください。
難民キャンプから最も近い主要都市であるコックスバザールに滞在していました。空港や大きな市場もあり、生活に必要なものは一通り購入できる比較的便利な立地でした。
事務所兼宿舎に住んでいて、日本でいうマンションの4つのフロアをMSFが貸し切っていました。各個人に部屋が割り当ててられ、十分なスペースがあり、プライバシーも守れたので、住居環境は良かったです。
派遣当初は近くのレストランで食事をしていましたが、途中からプロジェクトで現地の料理人を雇っていたので、食事にも困らなかったです。治安もとても安定しており、不安は全くありませんでした。
- Q活動中、印象に残っていることを教えてください。

- Q今後の展望は?
とりあえず、のんびりします。それからまた次のオファーを受けたいと思っています。
- Q今後海外派遣を希望する方々に一言アドバイス
MSFでは2回しか活動を経験していないのですが、人道援助において、特にMSFのように医療が主要な活動である団体においては、ロジスティックス(車輌管理、施設の運営保守、電気、建築、調達など)の重要性と役割の大きさを感じています。
ロジスティシャンの仕事は、医療活動を縁の下からサポートすることですが、必要な物資や設備が無くては医療サービスを行うことができません。人道援助に興味があり、ロジスティックスの分野で経験がある方の応募を待っています。
MSF派遣履歴
- 派遣期間:2016年10月~2017年8月
- 派遣国:リベリア共和国
- プログラム地域:モンロビア
- ポジション:ロジスティシャン