エスワティニ

エスワティニってどんな国?

面積
1.7万平方キロメートル(日本の四国よりやや小さい)
人口
約120万人(2023)
首都
ムババーネ
公用語
英語、スワティ語
宗教
伝統宗教、キリスト教
一人当たりGDP*
4.6米ドル(2023)※日本の一人当たりGDPは4212.9米ドル

エスワティニで困っていることは?

しんぞー先生
しんぞー先生

エスワティニでは、HIVや結核(けっかく)という病気にかかる人がとても多いことが問題になっているんだ。

HIV(エイチアイブイ)

ヒト免疫不全(めんえきふぜん)ウイルスが原因の病気。感染(かんせん)すると、体の中の免疫(めんえき=病気と戦う力)がだんだん弱くなってしまう。治療(ちりょう)を受けないと、数年から数十年の間にエイズという病気になってしまうことがある。エイズになると、他の病気にもかかりやすくなり、特に結核が原因で亡くなることが多い。

結核(けっかく)

結核菌(けっかくきん)という細菌(さいきん)が原因の病気。感染しても、すぐに病気になるわけではなく、発症(はっしょう)するのは感染者の約10%。結核は、主に肺(はい)に影響(えいきょう)を与え、長引くせき、発熱、体重の減少、胸(むね)の痛み、息切れなどが現れる。結核の中でも特に、薬が効きにくく治療が難しいタイプの結核「DR-TB」が問題となっている。

しんぞー先生

2020年からは新型コロナウイルス(COVID-19)も広がったんだ。でも、国が貧しくて、医療体制(いりょうたいせい)が整っていないので、人びとは病気になっても、適切な治療を受けることが難しくなっているよ。

© Sven Torfinn
しんぞー先生

上の写真は、HIVに感染(かんせん)してしまった13歳の少年(右)とそのお母さん。お母さんもHIVとDR-TBに感染していて、MSFの治療(ちりょう)と食料のサポートを受けたんだよ。

国境なき医師団はどんな活動をしているの?

シセルウェニ地域にあるMSFの診療所(しんりょうじょ)で、診察(しんさつ)を待つ親子
© Giorgos Moutafis

国境なき医師団(MSF)は2007年から、エスワティニのシセルウェニという地域で、人びとの健康を守るために活動しています。特に、HIVやDR-TB、COVID-19への対応に力を入れてきました。

MSFは治療(ちりょう)をもっと身近な場所で受けられるようにすることで、病気にかかる人を減らすことに成功しました。そして2023年、それらの活動を地元の保健省と関係機関に引きつぎました。

MSFの結核検査を受けに来た親子 © Sven Torfinn

また、2023年の終わりに、マンジニという地域で新しいプロジェクトを立ち上げました。このプロジェクトでは、次のようなことを行っています。

  • 性に関する病気(STI)の検査と治療
  • 子宮頸(しきゅうけい)がんの検査
  • HIVを予防するための注射
  • B型肝炎(かんえん)とC型肝炎の検査と治療
  • B型肝炎のワクチン接種
  • オンラインでのHIVカウンセリングや自己検査
しんぞー先生

この2023年に始まったプロジェクトは、国境なき医師団と地域の人びとが協力しながら一緒に進めているよ。
そして、下の写真は2023年に新しくオープンした診療所。これからも支援を続けていくよ!

© MSF