止まぬ戦火、悪化する人道状況。まず命を救うために。
激しい武力衝突が続く中、多くの市民が犠牲になっています。ガザの保健省によると、ガザ地区における死者数は5万2400人、負傷者は11万8014人を超えました(2025年4月末現在)。また、国連によれば、住民の約90%が避難生活を余儀なくされています。
戦火のガザで医療体制を維持
ガザ地区では医療施設が破壊され、人道援助物資の搬入停止によって食料や医薬品も不足。攻撃の負傷者や栄養失調の子どもなど、医療を必要とする人びとは危機的な状況に置かれています。
国境なき医師団は現地に留まり、緊急援助を継続。医療施設の支援に加え、仮設病院を開設して負傷者の治療や妊産婦と小児のケアなどに当たっています。

爆撃による負傷で入院する少女。両親や家族を失った子どもも多い。
レバノンで移動診療を継続
レバノンでは、紛争によって避難を強いられた人びとの帰還が始まっています(2024年11月現在)。国境なき医師団は被害の大きかった地域で移動診療を行うほか、毛布や割れた窓をふさぐシートなど救援物資を配布しています。

首都ベイルートで、不調を訴える女性を診察するMSFスタッフ。
【動画で見る】スタッフが語る紛争激化から1年の取り組み
ガザにおけるMSFの活動
外来診療
86万6951件以上
入院患者の受け入れ
3万7609件以上
産前ケア
5万699件以上
- (ガザにおける2023年10月~2025年4月下旬の活動実績)
あなたの寄付でできること
3,000円で
解熱・鎮痛剤を1,500錠提供できます。
5,000円で
肺炎を治療する抗生物質を990錠用意できます。
10,000円で
外科手術用ガウンを31着用意できます。
- ※ いただいた寄付でできることの一例です。外国為替による変動があります。
- ※ 上記以外でも、任意の金額でご寄付いただけます。
日本から派遣されたスタッフの声
物資確保に奔走し仮設病院を建設
患者さんの笑顔が励みに
ロジスティシャン 植田佳史
2024年7月16日から8月29日まで、ガザで仮設病院の建設に携わりました。
ガザではイスラエル軍から退避要求が出るたびに攻撃対象の地域が広がり、もともと過密している人道エリア内の、さらに限られた場所に人が押し込められていきました。街ではあちこちで下水が氾濫し、道路にはゴミが山積みになっていて、それらが感染症拡大の引き金になるのではと懸念していました。
そんな中、病院の建設を進め、8月26日に開院しました。一番大変だったのは物資の確保です。医薬品や医療機器、建設に使う資材など最低限必要なものでさえ、探し回っても手に入らなかったり、値段が跳ね上がっていたり。各地から物資をかき集め、水回りも何とか整備しました。一般的な病院とは程遠い設備ですが、患者さんはみな明るい表情で入院されたので、開院できて本当に良かったと思っています。

仮設病院を開院後、最初に入院した女性とその家族と © MSF

仮設病院の様子 © MSF
国境なき医師団とは
国境なき医師団は、世界約70の国と地域で活動する、民間で非営利の医療・人道援助団体です。活動の実績が認められ、1999年にはノーベル平和賞を受賞しました。
高い機動力ですみやかに援助を開始
紛争や自然災害、感染症など緊急事態が発生してから 48 時間以内に人材と物資を現地へ届け、調査や援助活動を開始します。
独立・中立・公平の原則
援助を行う決定は、政治的、経済的、宗教的利益とは関係なく、医療ニーズに基づいて判断する「独立性」を保っています。また、活動地ではどの陣営の側にもつかずに「中立」な立場を貫き、さらに、人種や政治、宗教にかかわらず、「公平」に援助を提供します。
民間からの寄付金で活動
活動資金の9割以上が個人をはじめとする民間の皆さまからの寄付に支えられています。資金の独立性を保つことで、いかなる権力からの影響も受けず、医療を必要とする場所へ援助を届けることができるのです。

年間報告書をご覧になれます
国境なき医師団は、活動と財務の透明性と説明責任を重視しています。世界各地での活動概況やMSF日本からのスタッフ派遣実績、監査法人による厳正な監査を経た財務報告などからなる『年次活動報告書』を公式ウェブサイトで公開しています。
寄付金控除が受けられます
国境なき医師団日本への寄付は、税制優遇措置の対象となっています。所得税、法人税、相続税、一部の自治体の住民税において、それぞれに定められている条件を満たすことで、優遇措置を受けられます。
※寄付金控除を受けるにはお手続きが必要です。詳細はこちら
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受付時間は9:00~18:00。土日祝日・年末年始休業。携帯電話、PHSからもつながります。
国境なき医師団への寄付は寄付金控除の対象となります。