「自分もプロにならなければ」と痛感
エチオピア大飢饉をテレビで見たことをきっかけに、途上国で働きたいと考え、医師を志しました。中学生でした。
弘前大医学部に入ってからは、バックパックを背負って海外を旅しました。ジャマイカの公衆衛生プロジェクトや、カンボジアの難民キャンプも訪れました。アジア医学生連絡協議会などを通じ、国際協力に興味がある医学生や看護学生とのネットワークをつくりました。
転機は2001年の米同時多発テロ。空爆によりアフガニスタンから隣国パキスタンに大量の難民が流れ込んでいました。日本のNGOの依頼を受け、ダンボール5箱分の古着や毛布を持って、1ヵ月ほど難民キャンプへ行きました。
現地で、自分の無力さを感じました。一方で、WHOや国連機関などの大きな組織がプロフェッショナルとして働いているのを目の当たりにしました。「自分もプロにならなければ」と痛感し、医師として貢献したいという思いが強まりました。