海外派遣スタッフ体験談
戦時のシリアで外傷や熱傷を治療
安藤恒平
- ポジション
- 外科医
- 派遣国
- シリア
- 活動地域
- 派遣期間
- 2013年5月
- Qなぜ国境なき医師団(MSF)の海外派遣に参加したのですか?
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世界のことを知りたい、世界の中で生きていることを実感したいという思いから始まり、ナイジェリア、パキスタン、イエメンとMSFの海外派遣に参加してきました。それぞれで貴重な経験をし、その後も次回の派遣に生かせるように、国内でも専門施設を訪ね、知見を広げてきました。今回は、その延長にあります。
- Q今までどのような仕事をしていたのですか?どのような経験が海外派遣で活かせましたか?
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大学卒業後は心臓血管外科に所属していました。その後、外科系海外派遣を目指して外科のトレーニングを受けました。加えて、帝王切開についても学びました。
それから海外派遣へと赴き、その後も、不足していた分野については、国内の施設での見学を依頼し、学ばせて頂きました。この1年間は2次医療病院で救急医療に従事しており、各種疾患の身体所見と画像診断を照らし合わせて、臨床力の向上に努めて参りました。
- Q今回参加した海外派遣はどのようなプログラムですか?どのような業務をしていたのですか?
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現在内戦中のシリアにて、急性期外科疾患の治療を行っていました。戦場での外傷や、家庭での熱傷などが、その治療対象の多数を占めておりました。
- Q週末や休暇はどのように過ごしましたか?
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イスラム圏では、金曜日がお休みとなるのですが、緊急手術やこなしきれない予定手術の振替として手術を行い、休日となる日はありませんでした。時間はあまりありませんでしたが、余暇には皆で話をしたり、本を読んだりしていました。
- Q現地での住居環境についておしえてください。
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相部屋でした。男性部屋と女性部屋とに分かれています。さらに部屋はいくつかあるので、適当に割り振っていました。5月のシリアは気候もよく、快適でした。蚊帳もあったので、ハエや蚊に悩まされる事もありませんでした。トイレと風呂は共同です。そうは言っても、1日にそう何度も使うものでもないので、困ったことはありませんでした。2階のバルコニーから見える地平線と、遠くの町の夜の灯りがきれいでした。
- Q良かったこと・辛かったこと
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めまぐるしく変わる情勢の中、危険な地域での活動の中で、チームとしてまとまり、意見を出し合いながら活動を進めていくことで、チームの一体感を感じました。大切な経験だと思います。辛いと思った事は特にありませんでした。
- Q派遣期間を終えて帰国後は?
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医師として臨床を続けることもまた大事だと思うのですが、そろそろ管理・運営も学びたいと考えています。現地で医療活動をするにしても、そういった基礎があって、医療が出来る環境が整えられていたからこそと感じたからです。
- Q今後海外派遣を希望する方々に一言アドバイス
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海外派遣に行く前に想像していた以上のものが、得られると思います。また、回を重ねるごとに、自分に足りないものや、今回、新たに身につけられたものに気付きます。医療のみならず、社会に対する理解も深まります。海外を見ることで国内に対する見方も深まるのではないかと思いますよ。少しでも海外派遣の希望があれば、挑戦してみてはいかがでしょうか。
MSF派遣履歴
- 派遣期間:2012年9月
- 派遣国:イエメン
- プログラム地域:ハミール
- ポジション:一般外科
- 派遣期間:2012年3月
- 派遣国:パキスタン
- プログラム地域:ハングー
- ポジション:一般外科
- 派遣期間:2011年3月~5月
- 派遣国:ナイジェリア
- プログラム地域:ポートハーコート
- ポジション:一般外科