シリア人難民の苦悩: 内戦が続く祖国か、過酷な難民生活か
2013年06月20日掲載
6月20日は世界難民の日です。

内戦を逃れてシリアを出国した人は150万人に達するとみられます。人びとはイラク、レバノン、ヨルダン、トルコなどで避難生活を送っています。その多くは難民キャンプに滞在していますが、清潔な水・食糧・医療の不足に悩まされています。一方、頼って地下室・倉庫・ガレージなどを仮住まいとしている人も少なくないとみられています。
国境なき医師団(MSF)は、シリアおよび周辺国で医療・人道援助活動を拡大しています。MSFの診察を受けた患者や、援助活動に取り組んでいるMSFスタッフに、難民生活の現状と現在の心境を聞きました。
MSFによるシリア人難民への医療援助件数
(2013年4月末時点、基礎医療・心理ケア・術後ケアの合計)
内戦で祖国を追われて——難民となった人びとの苦悩
シリアから国外へ逃れた人びとの生活は過酷です。清潔な水、食糧、必需品が足りず、体調を崩す人が後を絶ちません。内戦が続く祖国へ戻るか、過酷な難民生活を続けるか。人びとの苦悩は今も続いています。
<レバノン>
レバノン第2の都市・トリポリは、シリアとの国境約30キロに位置します。人口約50万人の中には、レバノン人のほかパレスチナ人難民も含まれています。そこへ新たに、シリア人難民の到着が続いています。増え続ける緊急援助ニーズ。さらに、シリア内戦はレバノンの地域社会にも影を落としています。
レバノン:シリア人難民が急増——国境の都市・トリポリの現状
<ヨルダン>

「緩やかに死に向かっているような生活」——ユネスくんの母・イムさん
「できることは危機の終結を待つことだけ」——モスタファくんの母・オムさん
「4歳の娘はテントで一晩中泣き続けました」——アミールくんの父
ザータリ難民キャンプ内にMSFが開設した小児科病院(24時間体制)には、避難生活で体調を崩した子どもたちが次々に運ばれてきます。子どもの安全だけを考えて避難した先で、子どもが病気に……。入院した3人の子どもの親に話を聞きました。
<イラク>

「末娘が飛んできました。『お父さん、兵隊が来てる!』」——4人の子どもの父親
「幼い子どもたちも自力で山道を歩くしかなく……」——5人の子どもの母親
ドミーズ難民キャンプでは、シリア人の到着が日を追うごとに増え、受け入れ能力が限界に達しています。MSFが運営する診療所に運ばれて来る人びとの病気は、そのほとんどが過酷な生活環境に起因するものでした。
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