シリア:支援先病院に空爆で医師と患者が死亡——化学兵器使用の可能性も
2017年04月03日掲載

残された整形外科医は2人に
攻撃を受け、ラタムネ病院は3日間稼動不能になったが、その後救急処置室のみ再開された。しかし状況は依然として深刻だ。シリアでMSFの活動責任者を務めるマッシミリアーノ・レバウデンゴは、「ダルウイッシュ医師を失ったことは、約12万人が暮らすこの地域に整形外科医はもう2人しか残されていないことを意味しています」と肩を落とす。
ラタムネ病院は政府軍と反政府勢力の間にある前線から数km先に位置し、地域の約8000人に医療を提供していた。攻撃以前、同病院には救急処置室と入院部門があり、一般外科と整形外科を提供していた。
常態化する病院への攻撃
レバウデンゴは「病院への攻撃は国際人道法で禁止されているにもかかわらず、シリアでは常態化し、度重なる攻撃で医療活動はひどく損なわれています」と憤る。
2017年1月、新たな和平協議が紛争当事者間で始まったが、複数の前線で戦闘は増加している。ハマー県北部では、4万人が戦闘のため住まいを追われ避難を余儀なくされた。
シリアでは2016年、MSFが運営または支援する医療施設の少なくとも32軒が71回の攻撃を受け、被害を出した。最近では2月22日に、イドリブ県にあるMSFの支援先医療施設にロケット弾が命中、6人が死亡し、33人が負傷した。
現在、MSFはシリア北部で4軒の医療施設を運営するほか、全国で150軒以上の医療施設を支援している。
なぜ、命を救う場所に爆弾が降りそそぐのか。関連情報もあわせてご覧ください。
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